時間論を用いた日柄分析で、相場の変化日を探る

日柄分析というと、一目均衡表の時間論が有名です。

時間論には、「基本数値」と「対等数値」という概念があります。基本数値は一目山人の研究から導かれた定数で、「9、17、26、33、42、51、65、76、83…」などを時間の経過期間として使います。

一方、対等数値は過去の高値から高値、高値から安値、安値から高値、安値から安値までの期間などを、時間の経過として使います。

日柄分析はその2つの考え方に基づいて、相場の「変化日」を探るという分析手法です。ただし、変化日は相場が反転する転換日だけでなく、それまでの基調が加速するタイミングになる場合もあるので、使い方には注意が必要です。

基本的な日柄分析の考え方

さて、2021年の日経平均に適応し、変化をとらえるヒントが出てくるかどうか。対等数値を使って、安値を付けてきたタイミングに焦点を当ててみました。

例えば、1月29日安値~5月13日安値までが「69日」、5月13日安値~8月20日安値までが「69日」と一致しました。8月20日安値からこの対等数値「69日」が経過するタイミングは11月30日でしたが、私がこのコラムを書き終えた12月6日の大引け段階では8月20日安値から「71日」が経過した12月2日が安値でした。ピンポイントではハズレということになりますが、この程度のズレは許容しても良さそうです。

というのは、3月8日安値~6月21日安値までが「72日」、6月21日安値~10月6日安値までが「73日」とほぼ一致しました。この対等数値「72-73日」を10月6日安値から当てはめると2022年の1月20日-21日となりますが、対等数値を計算した終点と次の始点を必ずしも一致させる必要はありません。対等数値を取った期間を、少し前後にずらして計測する考え方もあります。

例えば、対等数値「72-73日」の始点を、10月6日安値ではなく8月20日安値から先に当てはめた場合、12月3日-6日が応答することになります。そうすると、ハズレとなった11月30日を含めて、12月6日までを「変化日」として許容範囲を広げることができます。12月2日安値はその期間に入っているため、今週は反発基調が鮮明になるかが注目されます。

将来をピンポイントで予測する必要はありません。次は、10月6日安値を起点に「69日~73日」を先にあてはめると、1月17日-21日となります。

新型コロナショックによる急落で安値をつけた2020年3月から2021年2月高値までの期間は「12ヶ月」。2021年2月から「12ヶ月」後が2022年1月になるため、月次ベースでも1月は重要月。1月後半までの動き方は、興味を持って考察する必要がありそうです。