2020年からテレワークで働く人が増え、「電気代が増えた」という声が多く聞かれます。

自宅でこれまで以上にパソコン、エアコン、温水便座などを使うようになったことで、電気代が積み重なり、支出を増やしています。他にも換気のための窓開けによる室内温度の変化、サーキュレーターを利用し始めたなどあれば、尚のことでしょう。

このような電気代をはじめ、在宅に伴い増える支出について、どう節約していくと良いでしょうか。

まずは使用量を減らす使い方を基本にする

必要な分は使わざるを得ませんが、できるだけムダな使い方をなくすよう、電気は使わないところを消すようにしましょう。当たり前のことですが、まずは基本が大切です。

そして、よく使う部屋の電球は「LED電球」に変えること。あまり使わない部屋の電気を変えても、電球代の方が高くつく場合があるので、元が取れ、節約効果も上がる「よく電気をつける部屋」を替えます。

LED電球は1つあたり安いものなら600円程度のものからあり、通常10年以上長持ちします。消費電力も約7~10Wと少なく、1年間の電気代は安いと380円程度です。白熱電球は1個150円ほどで寿命は半年~1年ほど。電気代も年間2,600円ほどかかります。このように比較すると、白熱電球よりLED電球の方がお得なことが分かります。

また、エアコンの冷暖房にも注意しましょう。夏は温度を28度に設定して、扇風機で冷気を撹拌させるということが効果的で、節約につながると言われています。これから来る冬に向けては、暖房の設定温度は20℃が推奨されています。これは環境省のデータによるものです。また、節約を意識して弱運転を続ける人がいますが、実は自動運転よりも電気代がかかります。

他にも、冷蔵庫は冷蔵部分を詰め込み過ぎず、冷凍庫はしっかり詰める、温水便座は未使用時に蓋を下げておくなど工夫することで電気代を節約することができます。

電気小売業者を変えることも選択肢の1つ

電気代を節約するには、他に「電力小売業者を見直す」という方法もあります。携帯電話で言うところの、大手キャリアを格安スマホに変えるといった見直しで、電力自由化を活用するものです。

ただし、電気小売業者を変更すると、利用料や家族構成、使い方により安くなる度合いが異なります。中には逆に料金が上がる場合もあるので、本当に変えるべきかどうか、どの業者にするかを慎重に検討しなくてはなりません。

例えば4人暮らしで数万円下がるようなプランでも、一人暮らしだと割高になるという場合もあるので、一度変更後の料金をシミュレーションできるサイトで比較してみましょう。

家族人数というよりは、電気の使用料で料金に変化が出ますから、これからもテレワークが続くという場合は、最近の請求書を参考にシミュレーションしましょう。3人暮らしで、ほぼテレワークで暮らす家庭の平均的な電気使用量で試算すると、月の電気料金が2,500~3,000円ほど節約できると見込める業者もあります。一度検討する価値はあるでしょう。

電気以外に取り入れたい節約術とは

テレワークではつい、電気料金の増え方に注目してしまいがちですが、水道、ガスなども実は使用量が増えています。理由は、「家で過ごす」ということが影響するからです。これらの節約についても、水は出しっぱなしにしないなど、使い方を見直すことが基本です。

とはいえ、節水に役立つ便利なグッズもあります。一番水を使う「入浴」では、節水シャワーヘッドを使うと、水、ガス、共に節約できます。商品により異なりますが、水道代は月に約800円、ガス代は約1,600円節約できる商品もあります。

水圧も普通のシャワーヘッドに負けないほどありますから、家で過ごす時間が増えたテレワークを機に、利用を始めても良いかもしれません。シャワーヘッドは高額なものもありますが、手軽なものであれば2,000円程度のものもありますし、取り付けは非常に簡単です。

また、トイレの水を節約するために、タンクにペットボトルを入れていないでしょうか。これはタンク内の部品を痛めることになり、修理代がかかることもあるので、おすすめできません。1,000円ほどで購入できるウォーターセーバーや節水バルブなどを利用するほうが良いと言われています。

水道光熱費に関しては、節約をはじめても、テレワークを始める前ほどまで利用料を下げることは難しいと思います。ですが、無理なくできる方法から取り組み、家計の負担を減らしたいものです。