三役逆転の弱気局面入り
7月第2週の日経平均は下値模索の推移となりましたが、週末は200日移動平均線付近をサポートに戻りを試す展開でした。その結果、日足のローソク足は下ヒゲの長い陽線を形成。週明けの自律反発につながる形となりました。
一方、一目均衡表では遅行スパンの逆転に続き、株価が抵抗帯(雲)を下回る弱気サインとなったほか、先週は転換線が基準線を下回るなど「三役逆転」の弱気局面入りとなっています。
よく言えば、依然として5月以降のもみ合いの範疇にあるため、弱気サインはダマシになる可能性が高く、さほど気にする必要はないという見方もできます。ですが、6月21日につけた安値をいったん下回ったことで、バランスが少し崩れた点には注意が必要です。
目先の戻り売りが強くなる水準としては、5月の急落時にサポートになった150日移動平均線と、25日移動平均線、75日移動平均線が集まる、28,600円~28,900円付近が考えられます。
順張り手法よりも逆張り手法
さて、以前のコラムで述べたように、過去の7月相場を振り返ると意外と底堅いといえます。
下図は、日経平均の過去7月から8月までの推移の直近5年平均と10年平均に加え、2021年7月12日までを重ねたグラフです。概ね、グラフの中心から左側を7月、右側を8月と考えていただけるとわかりやすいと思います。
7月前半は冴えないですが、中盤にかけて高くなる、しかし8月は7月後半までに戻した分を下げるラインチャートが完成します。
もちろん、毎年この通りになっているわけではありませんが、再び29,000円付近が上値の壁として意識されるようだと、ここ数年に似た動きになることも考えられます。だとすれば、買いは決して焦らず待ちのスタンスも重要です。
まだまだ、もみ合いの範疇であるならば、順張り手法(上昇時に買う)よりも、逆張り手法(下落時に買う)の方が効果的でしょう。