2021年春から、大手通信キャリアの料金が引き下げられました。それぞれに愛称も付き、ドコモは「ahamo(アハモ)」、auは「povo(ポヴォ)」、ソフトバンクは「LINEMO(ラインモ)」、楽天モバイルは「Rakuten UN-LIMIT VI」と呼ばれています。
これに伴い、これまでの格安通信業者も利用料を下げています。通信料金が安くなることは嬉しいことですが、どのように選んでいくと良いでしょうか。
大手キャリアの格安プランの特徴
大手キャリアの格安プランは、その内容がとてもシンプルになりました。データ通信は20GBで、それ以外に通話料は22円/30秒で使った分だけ。通話の多い人には5分通話し放題、無制限のかけ放題プランも準備されています。
月の料金にすると、データ通信と通話で、総額2,728円(税込)~4,378円/月ほどで利用できるようになりました。「○○@docomo.ne.jp」「○○@ezweb.ne.jp」というようなキャリアメールが利用できないことに不便を感じる人もいるかもしれませんが、今までよりは随分と安く利用できるのです。電波は大手キャリアのものを使っていますから、どのキャリアを使っても通信状況の不安は少ないでしょう。
ただ、新規に大手キャリアの仲間入りをした楽天モバイルは、お住まいまたは利用する地域により通信状況が良くないというケースも時折みられます。ですが、今後改善していくでしょう。
格安業者の新プランとは
これに伴い、元々1,600円~2,000円前後で音声通話が可能な通信プランを提供していた格安業者も、月の利用料を下げるケースが増えました。
例えば「IIJmio (BIG SIM)」では、データ通信2GBに音声通話ができるプランで月額858円(税込)~、しかも2021年8月31日まで3,000円の初期費用が1円です。
また、SONYが運営する「nuroモバイル」では、3GBの通話プランで月額792円(税込)~。「BIGLOBEモバイル」では3GBと音声通話が1年間、月額利用料が770円(税込・1年経過後は1,320円)。
条件があるものもありますが、どれも1,000円以内で基本的な契約ができてしまうのです。
他に、Youtubeなどが見放題になるオプションプランがあったり、大手キャリアのように無制限で話し放題のプランがあるなど、サービスも多様化しています。そして一番の魅力は、契約期間の縛りが短いこと。契約翌月から長くても1年ほどを最低契約期間とし、それを過ぎるといつでも違約金がかからず解約できます。今では大手キャリアの違約金も1,100円ほどに下がりましたが、これに関しては格安業者のほうが魅力的です。
大手と格安、どちらかを選ぶ基準
大手キャリアの格安プラン、格安業者の新プラン、通信費を見直すにはどちらを選ぶと良いのか、迷いますよね。20GBものたくさんのデータ通信量が必要だという方、通話の品質にこだわりたい方、通話が多いという方は大手キャリアの格安プランが良いでしょう。
格安の通信業者の場合、20GBのデータ通信を提供している業者もありますが、多くは10GB以下のプランです。通話も利用しやすい価格は5分または10分のかけ放題プラン。比較するなら、料金の他には自分に合ったデータ通信量と通話プランがあるかどうかというところになるでしょう。
ちなみに、通常私たちはどの程度のデータ通信量を使っていると思いますか?MM総研の調査「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2020年12月時点)」では、「スマートフォンの月間データ通信量は平均7.56GB、中央値3.00GBで、回答者の6割が3GB以下の通信量だった」という結果が出ています。つまり、一般的には3GBで通信量が足りているということです。
私はスマホに何千円もかけるのなら、1,000~2,000円前後にして浮いたお金でおいしいものを食べたいと考える方です。そのため、もう何年も格安スマホを選択し、使用しています。皆さんも自分の価値観に合わせ、また利用の仕方に合わせ、通信費を見直してみてください。1、2年前にプラン変更したという方も、節目節目で見直しされると、さらに自分に合った料金の安いプランを見つけられるかもしれません。