【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,479.60  △13.36 (6/11)
NASDAQ: 14,069.42  △49.09 (6/11)

1.概況

先週末の米国市場は材料に乏しいなか消費関連株の一角に買いが入り小幅に続伸となり、S&P500株価指数が連日で史上最高値を更新しました。33ドル高でスタートしたダウ平均は直後に151ドル高まで上昇しましたが、上げ幅を縮めるとマイナスに転じ昼過ぎには137ドル安まで下落しました。その後引け間際まで軟調に推移したダウ平均ですが引けにプラスに転じると結局13ドル高の34,479ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数が8ポイント高の4,247ポイントとなり前日に続いて史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も49ポイント高の14,069ポイントとなっています。

2.経済指標等

6月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は86.4と前月から上昇し市場予想も上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融や情報技術、一般消費財・サービスなどの8業種が上げました。一方でヘルスケアと不動産、エネルギーの3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではアメリカン・エキスプレス(AXP)とゴールドマン・サックス(GS)が1%を超える上昇となったほか、マクドナルド(MCD)とアップル(AAPL)も1%近く上げました。一方でキャタピラー(CAT)が2%以上下げ、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も米食品医薬品局(FDA)が委託先の米工場で生産された数百万回分の新型コロナワクチンを廃棄するよう求めたことが嫌気され1%を上回る下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外ではバイオジェン(BIIB)が4%を超える下落となりました。エーザイ(4523)と共同開発したアルツハイマー病治療薬の承認に否定的見解を示していた諮問委員会の2人の委員が抗議のために辞任したこともあって売りが優勢となりました。画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)は自動運転向け地図作製の新興企業の買収を発表したことで2%以上上げ上場来高値を更新しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%高い1.45%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の29,000円を引けで回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)