【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  32,420.06   ▼3.09  ( 3/24 )
NASDAQ:  12,961.89   ▼265.81  ( 3/24 )

1.概況

米国市場はハイテク株に売りが出て続落となりました。ダウ平均は47ドル高でスタートすると景気敏感株に見直し買いが入り上げ幅を広げ昼前に364ドル高まで上昇しましたが、その後伸び悩むと引けにかけて急速に上げ幅を縮め引け間際に下落に転じ結局3ドル安の32,420ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も265ポイント安の12,961ポイントとなり2%安の大幅下落となっています。

2.経済指標等

2月の米耐久財受注額は前月比1.1%減となり市場予想を下回りました。3月の米製造業PMI速報値も59.0と前月から上昇したものの市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が下げ、コミュニケーション・サービスと一般消費財・サービス、情報技術が1%を超える下落となりました。一方でエネルギーや資本財・サービス、素材などの5業種が上げ、エネルギーは2%を上回る上昇となっています。

4.個別銘柄動向

ハイテク株に売りが出るなか電気自動車のテスラ(TSLA)が5%近く下げ、フェイスブック(FB)も3%近く下落しました。また、動画配信のネットフリックス(NFLX)も2%を超える下落となったほか、アップル(AAPL)も2%近く下げています。半導体株も売られクアルコム(QCOM)が4%安となり、エヌビディア(NVDA)が3%を超える下落となりました。インテル(INTC)とアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)、マイクロン・テクノロジー(MU)も2%を超える下落となっています。

一方でインテルが新工場の建設を発表したことで半導体製造装置のアプライドマテリアルズ(AMAT)が4%余り上げています。非鉄金属のアルコア(AA)も投資判断の引き上げを受けて5%近く上げました。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い1.61%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は昨日までの4日間で日経平均が1,800円以上下げた後ということもあって買い優勢でのスタートが予想されます。昨日の米国市場が下落となるなど買い材料に乏しいなかで日経平均が堅調さを維持できるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)