【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 31,391.52  ▼143.99 (3/2)
NASDAQ: 13,358.79  ▼230.04 (3/2)

1.概況

米国市場はハイテク株に利益確定の売りが出て反落となりました。ほぼ横ばいでスタートしたダウ平均は朝方に87ドル高まで上昇した後マイナスに転じると昼前に150ドル安程度まで下落しましたが、持ち直すとプラスとなり午後には60ドル高程度まで上昇する場面もありました。しかし、引けにかけて再びマイナスに転じると下げ幅を広げ引け間際には158ドル安まで下落し結局143ドル安の31,391ドルで取引を終え反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も230ポイント安の13,358ポイントと3日ぶりに反落となりました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材を除く10業種が下げました。そのなかでも情報技術と一般消費財・サービスが1%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではハイテク株に利益確定の売りが出るなか半導体製造の特許を巡る係争でテキサス連邦地裁から21億ドルの支払いを命じられたとの報道を受けてインテル(INTC)が2%以上下げ下落率トップとなったほか、アップル(AAPL)も2%余り下げインテルに次ぐ下落率となりました。セールスフォース・ドットコム(CRM)も2%近く下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では電気自動車のテスラ(TSLA)が4%以上下げ、フェイスブック(FB)も2%を超える下落となりました。また、半導体株が安くマイクロン・テクノロジー(MU)が4%近く下げ、エヌビディア(NVDA)も3%以上下落しました。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も2%を超える下落となっています。さらにディスカウントストア大手のターゲット(TGT)が7%近く下げました。決算は市場予想を上回りましたが、40億ドルの設備投資計画を公表したことでコスト増を懸念した売りが優勢となりました。保険のレモネード(LMND)も売上高の見通しが市場予想を下回ったことで急落し16%以上下げています。一方で決済サービスのスクエア(SQ)が企業向け銀行事業を立ち上げたと発表したことで4%以上上げています。旅行予約サイトのトリップ・アドバイザー(TRIP)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて6%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い1.39%となりました。ドル円は106円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

昨日の日本市場が米国市場の下げに先行する格好で下落となったことから本日は上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の29,500円を引けで上回ることができるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)