BTCショックのプライス・パターン
代表的な暗号資産であるビットコイン(BTC)は、世界を驚かす暴騰が一息つくと、一転して約2週間で3割もの暴落となった。これを受けて、さらなる下落も不可避との見方が広がったが、今度はそれを尻目に最高値近くまで急反発となった-。
これは、この年末年始のBTC大乱高下について解説したものではない(じつは、細かく見ると数字は微妙に違う)。では、何を説明したかというと、2017年12月からの「仮想通貨バブル崩壊」とされた局面についてである。
このような説明が必要なほど、じつは最近にかけてのBTCの値動きは、3年前の「仮想通貨バブル崩壊」と呼ばれた局面の値動きと似ている(図表参照)。仮想通貨バブル崩壊とされた局面では、BTCは約1年で8割もの大暴落となったが、その値動きとの類似がこの先も続くなら、BTC下落はまだまだ途上に過ぎないことになる。
【図表】BTC暴落の類似
ちなみに、「仮想通貨バブル崩壊」とされた相場では、ピークからの下落を経て、最初の反発は20日程度で一巡、本格的な下落相場の始まりとなった。その中で、最初の下落には追随しなかった米ドルや株価にも下落が波及するところとなっていった。
今回の場合、これまでのところのピークは1月8日なので、すでに20日以上経過している。その意味では、「仮想通貨バブル崩壊」との類似が続くなら、いつ下落再燃となってもおかしくない時間帯に入っている可能性があるだろう。為替や株への影響といった観点でも注目される。
逆にいえば、ここから下落再燃とならないようなら、今回は「仮想通貨バブル崩壊」とは違うということになる。一段安か否か、重要な分岐点を迎えている可能性がありそうだ。