【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 30,068.81 ▼105.07 (12/9)
NASDAQ: 12,338.95 ▼243.82 (12/9)
1.概況
米国市場は主力ハイテク株に利益確定の売りが出て反落となりました。ダウ平均は55ドル高でスタートすると取引開始直後に145ドル高まで上昇しましたが、買いが続かず上げ幅を縮めまもなくして下落に転じると午後には222ドル安まで下げ幅を広げました。その後引けにかけて持ち直したダウ平均ですが結局105ドル安の30,068ドルで取引を終え反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も243ポイント安の12,338ポイントと5日ぶりに反落となり2%近い下落となっています。
2.経済指標等
10月の米卸売在庫は前月比1.1%増となり市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、情報技術が2%近く下落したほか、コミュニケーション・サービスも1%以上下げました。また、不動産も1%近く下げています。一方でエネルギーと資本財・サービス、素材の3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
主力ハイテク株に売りが出るなかセールスフォース・ドットコム(CRM)が3%以上下げたほか、アップル(AAPL)も2%余り下落し、マイクロソフト(MSFT)も2%近く下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、電気自動車のテスラ(TSLA)が7%近く下げ、動画配信のネットフリックス(NFLX)も3%を超える下落となりました。アマゾン・ドット・コム(AMZN)も2%以上下げ、フェイスブック(FB)とグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)とフェイスブック(FB)も2%近く下げています。半導体株ではアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とエヌビディア(NVDA)が3%を超える下落となり、マイクロン・テクノロジー(MU)も2%以上下げました。また、ビデオ会議システムのズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)が投資判断の引き下げを受けて6%以上下げています。一方でニューヨーク証券取引所に新規上場した食事宅配大手のドアダッシュ(DASH)は公開価格を8割以上上回って取引を終えています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い0.93%となりました。ドル円は104円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ幅を縮めるような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)