【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 30,046.24  △454.97 (11/24)
NASDAQ: 12,036.79  △156.15 (11/24)

1.概況

米国市場はトランプ米大統領が大統領選で当選を確実にしたバイデン前副大統領への政権移行業務を容認する姿勢を示したことで円滑な政権移行を好感した買いで大幅続伸となりました。154ドル高でスタートしたダウ平均は上げ幅を広げ昼過ぎに525ドル高まで上昇するとその後上値が伸び悩みましたが、大きく押すことなく堅調に推移すると結局454ドル高の30,046ドルと初めて30,000ドルの大台に乗せ16日に付けた史上最高値(29,950ドル)を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も57ポイント高の3,635ポイントとなりこちらも16日に付けた史上最高値(3,626ポイント)を上回りました。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も156ポイント高の12,036ポイントとなっています。

2.経済指標等

9月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で20都市圏住宅価格指数は前年同月比6.6%上昇し市場予想を上回りました。一方で11月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は96.1と前月から低下し市場予想も下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産を除く10業種が上げました。そのなかでもエネルギーが5%を超える上昇となったほか、金融も3%以上上げました。また、素材とコミュニケーション・サービスも2%を上回る上昇となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。そのなかでも原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)が5%高となったほか、JPモルガン・チェース(JPM)も4%を超える上昇となりました。ゴールドマン・サックス(GS)とウォルト・ディズニー(DIS)、アメリカン・エキスプレス(AXP)、IBM(IBM)、ボーイング(BA)、ダウ(DOW)も3%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、1ドルショップのダラー・ツリー(DLTR)が決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで急伸し14%余り上昇しました。さらに投資判断の引き上げを受けて銀行大手のウェルズ・ファーゴ(WFC)が9%近く上げています。また、電気自動車のテスラ(TSLA)も6%以上上昇し時価総額が初めて5000億ドルの大台を上回っています。一方で家電量販店大手のベストバイ(BBY)が7%近く下げました。決算は市場予想を上回る増収増益となりましたが、今後は収益が伸び悩むとの懸念が出て売りが優勢となりました。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%高い0.88%となりました。ドル円は104円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の26,500円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)