豪ドルと5年MAの関係
豪ドルは、3月の安値から、対円で26%程度、対米ドルでは30%程度も上昇している。ただ、過去5年の平均値、5年MA(移動平均線)は足元で80円、0.72ドルなので、対円ではなおそれを下回っており、対米ドルでもようやくそれに戻ったに過ぎない。
その意味では、ここまでの豪ドルの上昇は、中長期的な「下がり過ぎ」修正の動きだったといえるだろう。5年MAとの関係でいえば、80円、0.72ドルを上回るようになってようやく、「上がり過ぎ」を拡大するといった意味になる。
経験的には、5年MAを1~2割上回ると、「上がり過ぎ」警戒度が高まってくる(図表1、2参照)。足元の5年MAをもとに計算すると、90円に向かったり、0.8ドルを超えるようになると、豪ドル高の「行き過ぎ」を警戒する必要が出てくるのかもしれない。今の水準からすると、まだかなり先といった印象になるのではないか。
【図表1】豪ドル/円の5年MAからのかい離率 (1990年~)
【図表2】豪ドル/米ドルの5年MAからのかい離率 (1990年~)