夏休み中は、お金を使いすぎてしまう人も多いと思います。決して悪いことではありません。楽しむべき時にお金を使って楽しむことは、生活していく上で良いことだとも思うのです。ですが、使いすぎに慣れたままの状態で、普通の生活に戻ってしまうと貯金を増やせないどころか、貯金を少しずつ取り崩す生活になってしまう人も多いのです。

きちんとお金を蓄えておくと、株価が下がった時に買い増しを検討できるなど、今後の資産形成にプラスにもなり得ます。もし、自分は支出癖が抜けていないと感じる人は、お財布の役割分担で早めに生活を修正し、支出を元に戻していきましょう。

家計状況をなかなか元に戻せない人の特徴

旅行や帰省など、外出する機会が多い夏休み。それとともに、支出も多くなりがちです。地域によっては、お年玉ならぬ「お盆玉」が存在し、子どもたちにお年玉のようにお金を渡す人もいるでしょう。

日常生活に戻っても、支出癖がなかなか抜け出せない人には、次のような2つの特徴があるようです。

1.お金を何にいくら使ったかわからない

「気がついたらなぜか財布の中のお金がない」。よく聞く言葉のようですが、この「なぜか」お金がないというのは、無計画、無自覚なお金の使い方をしていることを表しています。

休みに入るまではこんなことはなかった、無駄遣いをしているつもりはないのにという方は、無駄遣いが習慣化してしまっている状態であると言えるでしょう。

2.買い物に「無駄」「ムラ」

お金がないと感じると、なんとか生活費を浮かせようと考え、食べ物などを安いものでしのごうとする傾向になりがちです。

冷蔵庫の中は「半額シール」「特売シール」がついたものがいっぱい。衣料品や日用品も、安売・特売で購入し収納スペースに物がいっぱい。

結果、腐らせたり、使うスピードが速くなる無駄な使い方をしたり、忘れて同じ物を買ってしまったり。つまり、貯金できるはずのお金が「安いから」「あると安心」という理由で、無駄な使われ方をされてしまっているのです。

2つの財布で、お金の使い方を管理できる

使いすぎ傾向を改善するには、2つの財布で支出をコントロールすると家計簿なしで上手に支出を削減できるでしょう。1つは食費・日用品のための「1週間予算管理財布」、もう1つは「浪費財布」です。

「1週間予算管理財布」の使い方

1週間予算管理財布には、1週間分の食費と日用品代を入れておきます。今はキャッシュレスが進んでいますから現金だけにとらわれず、LINE Payカードのようなチャージをして利用可能額をコントロールできるカードを活用することも良いと思います。

開始する曜日を決めたら、その曜日から予算内でお金を使い、次の同じ曜日に予算額を補充するという単純な方法です。

前の週の余った分は浪費財布に入れたり、貯金したり自由にしましょう。足りなければ、翌週から前借りします。翌週のスタートは、予算より減った金額でのスタートになります。

「浪費財布」の使い方

浪費財布は名の通り「浪費をする」ための財布です。予算管理財布からの余りの金額や、臨時収入、予定より余ったお金など、貯金してもいいけれど、貯金する予定ではなかったお金を入れておきます。

この中から「この支出は浪費である」と自覚しながら浪費すると、次第に自分の考える浪費のルールがはっきりとし、お金の使い方全体のマイルールも見えやすくなってきます。

無理なく、自然に、改善を図っていく

支出が多すぎるからと無理な改善策をしても、それは一時的なものとなり、また使いすぎの状態に戻ってしまうことがあります。節約を続けるということは、それだけ難しいのです。ですから、日ごろの暮らしに無理なく取り入れられる方法を採用することが継続する上で大切になります。

自己マネージメント力は、継続させることが肝要です。「無理なく、自然に、習慣化」できることが、家計改善や貯蓄を増やしていくには必要なのです。

財布の管理でお金の使い方を修正していくことは、単なる一助にすぎません。財布での支出管理に限らず、良いと思った方法は一旦試してみて、自分には難しいかもしれないと感じたら違う方法を試してみる。そんな風に無理なく自然と習慣化できる方法を探してみても良いと思います。