東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は452円安の1万9561円と大幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数も下落しましたが新興市場のマザーズ指数は1.9%高と上昇しています。アップル(AAPL)の業績予想の下方修正や米景気指標の下振れが嫌気され昨日の米国市場でダウ平均が660ドル安と大幅に下落したことを受け、日経平均は359円安の1万9655円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後も下げ幅を広げると9時56分に773円安と1日の安値をつけました。米中が7日から8日にかけて通商協議を行うとの報道が支えとなってか日経平均はその後やや持ち直し前場を607円安で終えました。日経平均は後場寄りからさらに下げ幅を縮めるとその後は1万9500円近辺の狭い値幅での推移が続きました。日経平均は結局452円安で取引を終えています。東証1部の売買代金は2兆7718億円となりました。東証33業種は6業種が上昇、27業種が下落しました。電気・ガス業が3%近い大幅高となったほか、陸運業、石油石炭製品、小売業、銀行業、証券商品先物が上昇しています。一方で精密機器、電気機器、機械、金属製品、化学などが大きく下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下落しました。売買代金トップのファーストリテイリング(9983)が5.5%安となったほか、任天堂(7974)が4.3%安、ソフトバンクグループ(9984)も2.9%安といずれも大きく下落しました。トヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)、キーエンス(6861)もそれぞれ下落しています。一方で武田薬品(4502)が小幅に上げたほか、ソフトバンク(9434)は3%高と大きく上昇しました。アップルの業績予想下方修正を受け関連銘柄が大きく下落しました。村田製作所(6981)や太陽誘電(6976)が10%近く下げたほか、アルプスアルパイン(6770)も6.1%安、イビデン(4062)やシャープ(6753)も大きく下げています。その他材料が出たところでは靴の通販を手がけるロコンド(3558)が10.5%安と急落しました。12月の受注高が11月から減少したことが嫌気されました。

VIEW POINT: 明日への視点

2019年の大発会は大幅安でのスタートとなりました。外需関連銘柄の大きな下げが目立った一方で内需関連銘柄の一角への買いが目立つなど、業績安心度の高い内需関連銘柄への資金逃避の動きが特徴的でした。今年も米中貿易戦争やそれに伴う世界的な景気減速懸念などから波乱が多くボラティリティの高いマーケットとなりそうです。少しでも皆様のお役に立てるよう情報発信をしてまいりますので本年もマネックス証券を何卒よろしくお願いいたします。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)