東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は75円安の2万1507円と小幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場でダウ平均が500ドルを超える大幅安となったことを受け、日経平均は296円安の2万1286円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に340円安近くまで下げ幅を広げましたが徐々に持ち直し、前場を135円安で終えました。日経平均は後場に入っても徐々に下げ幅を縮めると一時は27円安まで値を戻しました。引けにかけてやや下げ幅を広げた日経平均ですが結局75円安と安値からは大きく下げ幅を縮めて取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆4105億円となりました。東証33業種は電気機器とパルプ・紙の2業種のみ上昇し残る31業種は下落しました。中でも鉱業や証券商品先物、卸売業、海運業などが大きな下げとなりました。

2.個別銘柄動向等

東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が0.6%安となったほか、トヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)、三菱UFJ(8306)、武田薬品(4502)、ファーストリテイリング(9983)がいずれも下落しました。一方でソフトバンクグループ(9984)、日産自動車(7201)、東京エレクトロン(8035)、キーエンス(6861)は上昇しています。昨日は大きく下げた日産自動車ですが本日は0.4%高と小幅に反発しました。一方で三菱自動車(7211)は1%安と続落しています。その他材料が出たところでは、新株予約権付社債(CB)を発行し600億円を調達すると発表した高島屋(8233)は16%近い大幅安となりました。また、子会社が実施した新薬臨床試験で結果が思わしくなかったと発表したSBIホールディングス(8473)は8%近い大幅安で9日続落となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は続落しましたがダウ平均が500ドルを超える下げとなった割には小幅な下げにとどまりました。日経平均の予想PERが12倍前半とバリュエーション面の割安さが効き買いを誘っているのかもしれません。ただ貿易戦争の解決目処は立っておらず引き続き下方向への警戒を高めておいたほうがよい状況ではないかと考えています。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)