【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 26828.39 △54.45 (10/3)
NASDAQ: 8025.09 △25.54 (10/3)
1.概況
米国市場は良好な経済指標を好感して上昇し、ダウ平均が連日で史上最高値を更新しました。54ドル高でスタートし177ドル高まで上げ幅を広げたダウ平均はその後も堅調に推移しましたが、長期金利の大幅な上昇が重石となり取引終盤には大きく上げ幅を縮める展開となりました。一時は15ドル高まで弱含む場面もあったダウ平均ですが引けにかけてやや持ち直すと結局54ドル高の26,828ドルと5日続伸となり前日に続いて史上最高値を更新して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も25ポイント高の8,025ポイントと3日ぶりに反発しています。
2.経済指標等
9月の米ISM非製造業景況感指数は61.6と前月から上昇し指数公表開始以来の最高を記録し市場予想も上回りました。また、9月の米ADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数も前月比23万人増となり市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が下げ、公益事業と生活必需品が1%以上下落したほか、不動産も1%近く下げました。一方でエネルギーや金融などの5業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではキャタピラー(CAT)が2%以上上げたほか、ボーイング(BA)とインテル(INTC)、ファイザー(PFE)、アップル(AAPL)も1%を超える上昇となり、アップルは上場来高値を更新しました。一方でプロクター・アンド・ギャンブル(PG)とコカ・コーラ(KO)、ウォルマート・ストアーズ(WMT)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が1%を上回る下落となりました。ダウ平均構成銘柄以外では、自動運転技術でホンダ(7267)と提携すると発表したゼネラル・モーターズ(GM)が2%余り上げています。また、新たな最高経営責任者(CEO)の就任を発表した百貨店のJCペニー(JCP)が4%近く上げました。高級服飾のマイケル・コース・ホールディングス(KORS)も投資判断の引き上げを受けて3%近く上昇しています。
5.為替・金利等
長期金利は良好な経済指標を受けて0.12%高い3.18%とほぼ7年ぶりの高水準となりました。こうしたなかドル円では円安が進み114円台半ば近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高と円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が2日に付けた年初来高値(24,270円)を更新できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)