AIを用いた株価予想と生成AIの限界

・AIで株価や資産価格を予想する手法は進化しており、機関投資家も運用に活用している。

・ChatGPTなどの生成AIは過去の情報の整理には優れているが、将来の株価予想には適していない。

・生成AIに株価予想をさせると回答に揺らぎが生じ、的中率も50%程度にとどまるため、投資判断に用いるのは危険だ。

・AIには自動運転に使われるニューラルネットなど様々な種類があり、得意分野に応じて使い分けることが重要だ。

過去の類似チャートを探るAI分析手法

・今回紹介するAIモデルは生成AIではなく、直近の株価チャートと過去のチャートの形状を比較して類似する局面を探し出す手法を用いる。

・直近3ヶ月(75立会日)の値動きを基準とし、1949年5月の東京証券取引所の取引再開以降のデータから1日ずつ日付をずらして約2万パターンの検証を行う。

・チャートの類似性を判定する際にはDTWという技法が使われ、株価の山や谷のわずかなズレを許容しながら距離の近さを測定する。

・膨大なデータから類似チャートを探し出す作業は人間には困難だが、AIを活用することで実行可能になる。

類似チャート分析による直近の株価予想

・直近のチャートと最も類似した過去の局面は1949年7月から10月であったが、当時と現在では経済環境が異なるため、単一のデータだけで判断するのは避けたほうがよい。

・より精度の高い予想を行うため、過去の類似チャートを上位から定量的に20個抽出し、それらの平均的な値動きを算出する。

・分析の結果、直近から5営業日程度は上昇する確率が60%近くと高いものの、その後は下落に転じ、約2週間後(10日後)まではやや弱含みで推移する可能性が示されている。

・この過去の類似チャートを用いた予想手法は長期的な予測には向いていないため、10日程度の短期的な目安として参考にするのがよい。