NYダウ: 24987.47 ▼103.01 (6/18)
NASDAQ: 7747.03 △0.65 (6/18)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は米中貿易摩擦への懸念が引き続き相場の重石となるなか高安まちまちとなりました。取引開始直後に264ドル安まで売られたダウ平均ですが、その後は原油価格の上昇などを支えに徐々に下げ幅を縮める展開となりました。結局ダウ平均は103ドル安の24,987ドルと5日続落となり節目の25,000ドルを割り込んで取引を終えています。また、S&P500 株価指数も5ポイント安の2,773ポイントと続落となりましたが、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は0.6ポイント高の7,747ポイントとわずかに反発となっています。
2.経済指標等
6月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数は68となり市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、電気通信サービスが2%近く下落したほか、生活必需品も1%以上下げました。また、ヘルスケアも1%近く下げています。一方でエネルギーと公益事業、情報技術が上げ、エネルギーは1%を超える上昇となっています。
4.個別銘柄動向
インテル(INTC)が投資判断と目標株価の引き下げを嫌気して3%以上下落し、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。また、米中貿易摩擦への懸念からプロクター・アンド・ギャンブル(PG)も2%近く下げたうえ、投資判断の引き下げを受けてウォルト・ディズニー(DIS)が1%を超える下落となっています。さらに米当局が皮膚疾患の治療薬を承認しなかったと発表したカナダの製薬のバリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナル(VRX)が急落し12%以上下げています。一方で原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)が1%以上上昇しダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。中国のインターネット通販大手の京東集団(JD)に出資することが明らかとなったグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)も2%余り上昇したほか、アマゾン・ドット・コム(AMZN)とフェイスブック(FB)が堅調で上場来高値を更新しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い2.91%となりました。ドル円は110円台半ばで推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日は東証マザーズ市場に上場するメルカリ(4385)に注目が集まりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)