NYダウ: 21513.17  ▼66.90 (7/24)
NASDAQ: 6410.81  △23.05 (7/24)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を26日に控え様子見ムードが強まるなかダウ平均とS&P500株価指数は3日続落となったものの、主力ハイテク株が買われたことでナスダック総合株価指数は反発し史上最高値を更新しています。小幅に下落して始まり昼前に80ドル安余りまで売られたダウ平均は午後に下げ幅を縮めると取引終盤に30ドル安程度まで持ち直す場面もみられましたが、引けにかけて再び下げ幅を広げ結局66ドル安の21,513ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も2ポイント安の2,469ポイントとなっています。一方で決算への期待から主力ハイテク株が買われたことでハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は23ポイント高の6,410ポイントと反発し20日に付けた史上最高値を更新しています。

2.経済指標等
7月の米購買担当者景気指数(PMI)速報値は53.2となり市場予想を上回りました。一方で6月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比1.8%減の552万戸となり市場予想も下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融と情報技術を除く9業種が下げました。そのなかでも電気通信サービスと公益事業が1%前後の下落となっています。

4.個別銘柄動向
同業による割安な代替医薬品の販売開始発表を嫌気してジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が売られました。また、5-7月期の既存店売上高が大きく減りそうだと発表したスポーツ用品販売のヒベット・スポーツ(HIBB)が急落し、同業のフット・ロッカー(FL)やディックス・スポーティング・グッズ(DKS)、ナイキ(NKE)なども連れ安となっています。一方で強気の投資判断を受けて食材キット配達のブルーエプロン(APRN)が急伸しました。さらに4-6月の建機売り上げが好調だったと発表したキャタピラー(CAT)も買われ、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)は取引終了後の決算発表への期待から堅調に推移しましたが、決算発表を受けて時間外で売られています。売上高や1株利益は市場予想を上回ったものの、広告単価が市場予想を上回る減少となったことなどが嫌気されました。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.25%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が高安まちまちとなり材料となりにくいなか、ドル円も引き続き111円台前半で推移していることから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が20,000円の節目を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)