NYダウ： 21414.34 △94.30 （7/7）
NASDAQ： 6153.08 △63.62 （7/7）
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
先週末の米国市場で主要3指数は揃って上昇しました。雇用者数の伸びが市場予想を上回るなど概ね堅調だった雇用統計を好感して上昇して始まったダウ平均は、徐々に上げ幅を広げると一時は上げ幅が100ドルを上回る場面もありました。取引終盤にかけても堅調に推移したダウ平均は94ドル高の2万1414ドルと高値圏で取引を終え3日ぶりに反発しました。S&P500も15ポイント高の2,425ポイントと反発したほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も63ポイント高の6,153ポイントと反発しました。ダウ平均が0.4％高、S&P500が0.6％高だったのに対しナスダック総合指数は1％高と高い上昇率となりました。
2.経済指標等
6月の雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月から22.2万人増と17.8万人増と予想されていた市場予想を上回りました。4月分・5月分の雇用者数も計4.7万人上方修正されました。一方で失業率は4.4％と前月から0.1％上昇し横ばいを見込んでいた市場予想よりも悪化しました。週平均労働時間や労働参加率は市場予想を上回る改善を見せた一方で、物価上昇圧力につながるため注目度がより高い労働者の平均時給は前年比2.5％の上昇と2.6％の上昇を見込んでいた市場予想を下回りました。雇用統計は概ね堅調な内容と言えますが、賃金の伸びはやや鈍い状況が続いています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上昇しました。中でも情報技術が1％を超える上昇となったほか、一般消費財・サービスや資本財・サービスも高い上昇率となりました。一方で電気通信サービス、エネルギー、生活必需品の3業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均採用銘柄ではマクドナルド（MCD）、ナイキ（NKE）、マイクロソフト（MSFT）、アップル（AAPL）などが堅調でした。一方でゴールドマン・サックス（GS）やゼネラル・エレクトリック（GE）が下げたほか、原油先物価格の下落を受けシェブロン（CVX）も軟調でした。その他材料が出たところでは、傘下のエネルギー会社が送配電事業を行っているオンコー・エレクトリック・デリバリーの買収で合意したと発表したウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイ（BRK.B）が小幅に上昇しました。また、半導体のラムバス（RMBS）が10％近い大幅高となりました。身売りを検討していると一部で報じられたことが材料となりました。
5.為替・金利等
米長期金利は堅調な雇用統計を受け前日から0.02％高い2.38％となりました。一時114円20銭近くまで円安が進む場面もあったドル円は、朝方は114円近辺で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株式が堅調だったことに加えドル円も円安が進んだことから本日の日経平均は反発してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が引けで2万円を回復することができるか注目されます。個別では先週末に決算発表を行った外食チェーンの吉野家ホールディングス（9861）や服飾大手のオンワードホールディングス（8016）、久光製薬（4530）などの値動きが注目されます。
（マネックス証券 プロダクト部 益嶋 裕）
