NYダウ: 20504.41 △92.25 (2/14)
NASDAQ: 5782.57 △18.62 (2/14)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は続伸となり主要3指数が揃って連日で史上最高値を更新しました。ダウ平均はイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で早期の利上げに前向きな姿勢を示したこともあって朝方は小幅に下げる場面もみられましたが、トランプ政権による減税などへの期待が根強いなか底堅さをみせると徐々に買いが優勢となり午後には上げ幅を広げる展開となりました。結局ダウ平均は92ドル高の20,504ドルと高値引けとなり、4営業日連続で史上最高値を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も9ポイント高の2,337ポイントと6営業日続伸となり、こちらも4営業日連続で史上最高値を更新しました。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は18ポイント高の5,782ポイントとなり、こちらは6営業日連続で史上最高値を付けています。
2.経済指標等
1月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.6%上昇し市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融、ヘルスケア、一般消費財・サービスなどの8業種が上げ、金融は1%を超える上昇となりました。一方で公益事業、不動産、電気通信サービスの3業種が下げています
4.個別銘柄動向
金利上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)やゴールドマン・サックス(GS)が買われ、JPモルガン・チェースはダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、アップル(AAPL)が上昇し上場来高値を更新しています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算が市場予想を上回る増収増益となった携帯電話3位のTモバイルUS(TMUS)が堅調だったほか、仏自動車大手のPSAに欧州事業を売却する方向で協議していると明らかにしたゼネラル・モーターズ(GM)が大幅高となっています。一方で同業のエトナ(AET)が買収を取りやめると発表した医療保険のヒューマナ(HUM)が小幅に下げています。エトナは買収費用の負担がなくなったことを好感した買いで大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は、イエレンFRB議長が米上院銀行委員会で「今後数回の会合で判断する」と証言し、3月次回会合での利上げの可能性を排除せず利上げに前向きな姿勢を示したことから0.04%高い2.47%となりました。こうしたなかドル円は一時114円台半ばまで円安が進む場面もありました。朝方は114円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高に加え、ドル円が円安となっていることから本日の日本市場は反発でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日の下げを全て取り戻して、さらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)