NYダウ: 19756.85  △142.04 (12/9)
NASDAQ: 5444.50  △27.14 (12/9)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は消費者態度指数が良好な結果となるなか前日までの堅調な地合いを引き継いで主要3指数が揃って連日で史上最高値を更新しました。ダウ平均は一日を通してじりじりと上げ幅を広げると142ドル高の19,756ドルとほぼ高値引けとなり、5営業日連続で史上最高値を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も13ポイント高の2,259ポイントと6日続伸となり、3営業日連続で史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も27ポイント高の5,444ポイントとこちらも6日続伸となり、前日に続いて史上最高値を付けています。

2.経済指標等
12月のミシガン大学米消費者態度指数速報値は98.0と前月から改善し市場予想を上回りました。また、10月の米卸売売上高は前月比1.4%増となり市場予想を上回っています。10月の米卸売在庫は前月比0.4%減となり市場予想と一致しました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産と素材を除く9業種が上げました。なかでも生活必需品とヘルスケア、公益事業が1%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が上げました。なかでも来年5月の最高経営責任者(CEO)交代を発表したコカ・コーラ(KO)が2 %を超える上昇となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、ファイザー(PFE)も2%を上回る上昇となっています。また、増配を発表したゼネラル・エレクトリック(GE)も堅調でした。ダウ平均構成銘柄以外では、第4四半期の業績見通しを上方修正した米航空大手のアメリカン航空グループ(AAL)や、市場予想を上回る決算と増配を発表した半導体のブロードコム(AVGO)が大幅高となっています。一方で冴えない決算や投資判断の引き下げを受けてアパレル小売りのダルース・ホールディングス(DLTH)が急落しています。

5.為替・金利等
長期金利は前日比0.06%高い2.46%となりました。ドル円は良好な経済指標を受けて一段と円安が進み115円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高と円安を好感して本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は終値で節目の19,000円を回復しそうで、連日での年初来高値更新となり昨年の大納会の水準(19,033円)を上回り年間のパフォーマンスがプラスに転じそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)