一日に1500万円減っていく! 

という悪夢を体験した男の話を先日聞いてきた。あー怖かった。聞いているだけで怖かった。数日間続いたのだそうだよ。もちろん投資での話だ。

彼の友人はそのさなかの彼に「よく気が狂いませんね」と問いかけたそうだ。多分気が狂うひま、というか、心の働きが出る隙もなかったのではないだろうか。

さて10月も後半である。1987年の10月19日は何の日か知っているだろうか?そう、ブラックマンデーである。一日で22%以上もダウが下落した。体験者がまだ生きている大暴落記念日である。生きてはいるだろうが市場に生き残っている人は少ないかもしれないね。
その19日、2012年の19日金曜日、結構ナーバスな展開が市場ではあった。いよいよくるのかなとちょっとドキドキした。で、昨日までの3日間である。実際ひどく弱い相場になって来た。FOMCも大した内容も無いようで、万策尽きた感じ。

大体さ、俺達は日本のバブル崩壊後のあの状況を知っているわけで。「借りろ借りろ」と言っていた金融機関がバブルがはじけた途端に回収に回るわけでしょ。その状況下で金融機関のその向こう側の人達から「お金を貸しますよ」といくら言われたって借りる気にならないわけで。あつものに懲りてなますを吹く、ってやつでしょう?

おまけに金融行政ってやつは金利を上げ下げするかお金を増刷するかしかしないわけでしょ。もう一つあるとすれば「大丈夫、大丈夫」「もう殆ど大丈夫」って自己啓発セミナーで習うような呪文を繰り返し述べることかな。しかも凄く偉い人達がね。それだけじゃあ家のローンが払えなくなりそうな人たちがお金を借り増しするわけ無いじゃんか。

なので、俺はじっと小さくなっている昨今である。

そして最後に時の大蔵大臣でその後総理大臣になった宮澤喜一氏の言葉を書いておく。日経新聞の「私の履歴書」で見た言葉だ。

「その時のことを振り返ると、今でも、何をしたら良かったのかまったくわかりません」
バーナンキさんは今ココ、かな?くわばらくわばら。

サンプラザ中野くん数々の爆発的ヒット曲を生み出してきた「爆風スランプ」で活躍。自身のホームページでも意外な側面を見ることができる。

http://spnk.jimdo.com/

※当コラムは執筆者の個人的見解であり、当社の意見を表明するものではありません。