【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,376.48  △526.74 (12/21)
NASDAQ: 10,709.37  △162.26 (12/21)

1.概況

米国市場は米消費者信頼感指数が大きく上昇したことや、ナイキ(NKE)などの市場予想を上回る企業決算を受けて大幅続伸となりました。178ドル高でスタートしたダウ平均は大きく上げ幅を広げ昼前に588ドル高まで上昇した後伸び悩みましたが大きく押すことなく堅調に推移すると結局526ドル高の33,376ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も162ポイント高の10,709ポイントとなっています。

2.経済指標等

12月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は108.3と前月から大きく上昇し市場予想も上回りました。一方で11月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比7.7%減の409万戸となり市場予想を下回りました。また、7-9月期の米経常収支の赤字額は前期比9.1%減の2171億600万ドルとなっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもエネルギーと資本財・サービスが2%近く上昇し、金融と情報技術、一般消費財・サービス、公益事業、ヘルスケア、コミュニケーション・サービスも1%以上上げました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中28銘柄が上げました。そのなかでも決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったナイキが12%以上上昇したほか、ボーイング(BA)も4%余り上げました。キャタピラー(CAT)も3%近く上昇し、アップル(AAPL)とスリーエム(MMM)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、ダウ(DOW)も2%以上上げています。

一方でウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)とウォルト・ディズニー(DIS)の2銘柄が下げ、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスは2%を超える下落となりました。ダウ平均構成銘柄以外では、物流大手のフェデックス(FDX)が決算で1株利益が市場予想を上回ったことで3%以上上げています。クルーズ船のカーニバル(CCL)も決算で1株損益の赤字幅が市場予想ほど悪化しなかったことから4%を超える上昇となりました。

また、半導体株が高くアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が4%高となり、エヌビディア(NVDA)とクアルコム(QCOM)も2%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い3.66%となりました。ドル円は132円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の26,500円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)