【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 31,874.84  △47.79 (7/20)
NASDAQ: 11,897.65  △184.50 (7/20)

1.概況

米国市場はハイテク株を中心に企業業績を期待した買いが入り続伸となりました。2ドル高とほぼ横ばいでスタートしたダウ平均は朝方に180ドル安まで下落する一方で、昼過ぎには117ドル高まで上昇するなど一日を通して一進一退の展開になると結局47ドル高の31,874ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も184ポイント高の11,897ポイントとなっています。

2.経済指標等

6月の米中古住宅販売件数は年率換算で前期比5.4%減の512万戸となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、一般消費財・サービスと情報技術、コミュニケーション・サービス、エネルギーが1%以上上昇しています。一方で4業種が下げ、公益事業とヘルスケアが1%以上下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではセールスフォース(CRM)が5%近く上げ上昇率トップとなったほか、ウォルト・ディズニー(DIS)も3%を超える上昇となりました。一方でメルク(MRK)が3%近く下げ下落率トップとなり、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)とユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も2%を上回る下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が高く決算で契約者数の減少幅が市場予想より小さかった動画配信のネットフリックス(NFLX)が7%を超える上昇となり、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)とアマゾン・ドット・コム(AMZN)も4%前後の上昇となっています。小幅に上昇して取引を終えた電気自動車のテスラ(TSLA)は取引終了後に発表した決算で1株利益が市場予想を上回ったことから時間外で一段高となっています。

また、半導体株も高くアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とエヌビディア(NVDA)が4%以上上げ、クアルコム(QCOM)も3%近く上昇しています。半導体製造装置株も高くアプライドマテリアルズ(AMAT)とラムリサーチ(LRCX)が4%余り上げ、オランダのASMLホールディング(ASML)も決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで3%以上上昇しています。油田開発サービスのベーカー・ヒューズ(BKR)は決算で売上高と1株利益が市場予想を下回ったことで8%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は変わらずの3.02%となりました。ドル円は138円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は昨日までに大きく上げた反動で軟調なスタートが予想されます。こうしたなか200日移動平均線(昨日時点で27,611円)を維持できるかがポイントとなりそうです。また、本日は昼頃に日銀の金融政策決定会合の結果が発表される予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)