【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 32,196.66  △466.36 (5/13)
NASDAQ: 11,805.00  △434.04 (5/13)

1.概況

先週末の米国市場はハイテク株に買い戻しが入り大幅上昇となりました。233ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに545ドル高まで上昇した後一旦伸び悩み132ドル高まで上げ幅を縮めましたが、引けにかけて持ち直すと結局466ドル高の32,196ドルで取引を終え7日ぶりに反発しています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も434ポイント高の11,805ポイントと続伸となり4%近い上昇となっています。

2.経済指標等

4月の米輸入物価指数は前月から横ばいとなり市場予想を下回りました。米輸出物価指数も前月比0.6%上昇に止まり市場予想を下回っています。また、5月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値も59.1と2011年8月以来10年9ヶ月ぶりの低水準となり低下し市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも一般消費財・サービスが4%余り上昇したほか、情報技術とエネルギーも3%以上上げました。また、不動産とコミュニケーション・サービスも2%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が上げました。そのなかでもナイキ(NKE)が5%近く上昇したほか、セールスフォース・ドットコム(CRM)も4%高となりました。アメリカン・エキスプレス(AXP)とボーイング(BA)、アップル(AAPL)も3%以上上げ、ウォルト・ディズニー(DIS)も3%近く上昇しています。

ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株の上昇が目立ち動画配信のネットフリックス(NFLX)が7%以上上げ、電気自動車のテスラ(TSLA)とアマゾン・ドット・コム(AMZN)も5%を超える上昇となりました。フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(FB)も4%近く上げ、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)も3%近く上昇しています。半導体株も高くアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とエヌビディア(NVDA)が9%以上上げ、マイクロン・テクノロジー(MU)も6%を超える上昇となっています。また、ウエスタンデジタル(WDC)も5%以上上げています。

一方でテスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が偽アカウントの実態を把握するまで買収を一時保留すると表明したのを受けてツイッター(TWTR)が9%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.07%高い2.92%となりました。ドル円は129円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。また、本日は日本時間の11時に中国で鉱工業生産指数や小売売上高など数多くの経済指標が発表される予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)