今日はゴールデンウィーク中にポツンと開いた営業日。皆さまはいかがお過ごしですか?私は由あって朝の6時からずっと仕事しております。東京都心は、週末の雨で木々の緑が一気に増して、なんかモコモコしています。緑が良く映えて見えるのは、都心に車も人も少ないことも影響しているかも知れません。3年ぶりのゴールデンウィーク休暇で東京を離れている人が多いのでしょう。

私は今回はずっと東京に居る予定ですが、ゴールデンウィーク前半の昨日までの3連休は、お墓掃除をしたり、いくつも美術館を回ったりしました。都内でのんびりもいいものです。美術館の中で心に残った展示が2つ。そのひとつは国立近代美術館の鏑木清方展でした。父は下町育ちの東京人で、鏑木清方の描く世界が大好きで、強い郷愁を持っているようで、私に何度も勧めていました。4年前の展示会に行き損ねていたので、今回は是が非でも行きたかったのです。果たして、本当に素晴らしくて、映像表現としての作品だけでなく、その世界に引きずり込まれました。ストーリーとか雰囲気のある作家さんで、作家自身に強い郷愁があり、それがひしひしと迫ってきました。

更に、展示会を出たところにミュージアムショップがありますが、私は滅多にレプリカというかコピーを買い求めようとはしないのですが、今回だけは、どうしても或る作品のレプリカが欲しくなりました(販売されていたのです)。結局買わずに帰ってきたのですが、今日展示会行ったよと父に連絡したところ、すぐに或る作品について書いてきて、あれを見ると昔を思い出すと。そのたった一品だけ言及してきた作品が、まさに私がレプリカを欲しくなった作品だったのです。

おぉー。思いや郷愁は伝播するものなのか。鏑木清方がいかにも好みそうな、ちょっと雰囲気のある話です。ところで展示会場では、昭和30年頃のラジオ番組からの鏑木清方さんの肉声が流れていたコーナーもあったのですが、とても味わいのある声で、自分の家に季節感のないことは一度もなかった、と仰っていました。あー、素晴らしい。そして自分たちは出来ているだろうか。季節感を大切にしていきたいと、くれぐれも思ったのでした。

さて明日からまたゴールデンウィーク後半の3連休。トレーディングも出来ます。充実した連休をお迎え下さい。