【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,446.26  △16.02 (4/7)
NASDAQ: 13,688.84  ▼9.54 (4/7)

1.概況

米国市場はFOMC議事要旨の公表を午後に控え様子見となるなか小幅に高安まちまちとなり、S&P500株価指数が史上最高値を更新しました。ダウ平均は14ドル高でスタートすると朝方に91ドル高まで上昇しましたが、買いが続かず上げ幅を縮めるとマイナスに転じ昼過ぎには82ドル安まで下落しました。その後持ち直したダウ平均は公表されたFOMC議事要旨への反応も限定的で前日終値を挟んで小幅に揉み合うと結局16ドル高の33,446ドルで取引を終え反発となっています。また、S&P500株価指数も6ポイント高の4,079ポイントと反発し5日に付けた史上最高値(4,077ポイント)を小幅に更新しています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は9ポイント安の13,688ポイントと続落となっています。

2.経済指標等

3月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、経済活動や労働市場は目標からほど遠いとし金融緩和の継続が重要だとの認識で一致していたことが分かりました。また、2月の米貿易収支の赤字額は前月比4.8%増の710億7800万ドルとなり過去最大となりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材や資本財・サービス、ヘルスケアなどの6業種が下げ、素材は2%近く下落しました。一方でコミュニケーション・サービスや情報技術、エネルギーなどの5業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではJPモルガン・チェース(JPM)が目標株価の引き上げを受けて1%以上上げ上昇率トップとなりました。アップル(AAPL)とインテル(INTC)も1%以上上げています。一方でウォルト・ディズニー(DIS)とボーイング(BA)が1%以上下げ、ダウ(DOW)も1%近く下落しました。ダウ平均構成銘柄以外では、カジュアル衣料チェーンのアバクロンビー・アンド・フィッチ(ANF)が投資判断の引き上げを受けて7%余り上げたほか、ITのデル・テクノロジーズ(DELL)も目標株価の引き上げを受けて2%以上上昇しました。クルーズ船のカーニバル(CCL)も好調な予約状況を明らかにしたことで1%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い1.67%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は昨日の米国市場が小幅に高安まちまちとなり新たな買い材料に乏しいことからやや売り優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)