2円レンジを上下動しながら緩やかに下落=米ドル/円
今週はクリスマス週間ということもあり、米ドル/円は一段と小動きとなった。ただ来週はそんなクリスマスも明ける。そこで、クリスマス明けで米ドル/円が動き出す手掛かりについて考えてみたい。
今年の米ドル/円も、3月「コロナ・ショック」での乱高下を除くと、方向感の乏しい小動きが続いた印象が強い。ただ、そんな米ドル/円は、小動きながらも、「コロナ・ショック」が一段落し、株価が世界的に反発を続ける中では、緩やかな下落トレンドが展開してきた(図表1参照)。
【図表1】米ドル/円の推移 (2020年4月~)
そして、そんな緩やかな下落トレンドの特徴は、90日MA(移動平均線)を上限、それを2%下回った水準を下限とした約2円という狭いレンジを上下動するということだった(図表2参照)。
【図表2】米ドル/円の90日MAからのかい離率 (2020年1月~)
約2円という狭いレンジ内の上下動が続いたことから、米ドル/円は今年も方向感の乏しい小動きといった印象が強くなっただろう。ただ、少し引いて遠目で見ると、「コロナ後」は株高が展開する中で緩やかな下落トレンドが続いてきたことがわかる。では、そんな流れが、クリスマスが明けて、年末年始で変わるだろうか。
これまで見てきたことからすると、この間の米ドル/円の流れに変化が出る鍵は、1つは株高に変化が起こるかということ、そしてもう1つは、90日MAを上限、それを2%下回った水準を下限とした約2円のレンジ・ブレークだろう。足元で、このレンジは102.8~104.9円程度となっている。