豪ドル/円、上がり過ぎ修正の目途とは?

8日、米ドル/円が108円割れ近くまで急落した。FOMCへの思惑から米金利が低下したことに反応したとされたが、米ドル/円下落に影響が集中した感があったことには違和感もあった。この間全体的に米ドル安が進む中で、米ドル/円は例外的に米ドル高となっていた。その反動が入った面が大きかったのではないか。

そんな「例外的な米ドル高・円安」の影響もあって、クロス円でもこのところ円安の「行き過ぎ」懸念が拡大していた。たとえば、豪ドル/円は、90日MA(移動平均線)との関係で見ると、「上がり過ぎ(豪ドル高・円安の行き過ぎ)」懸念が強くなっているということを以前に述べた。では、「上がり過ぎ」が一巡した後は、どんな展開になるだろうか。

2000年以降で、豪ドル/円の90日MAからのかい離率がプラス10%以上に拡大したのは、2001年1月、2002年1月、2009年6月、そして2013年2月の計4回しかなかった(図表参照)。そんなかい離率拡大、つまり「上がり過ぎ」拡大が一巡した後の豪ドル/円は、1~2ヶ月で5~10%の反落となっていた。

【図表】豪ドル/円の90日MAからのかい離率(2000年~)
出所:リフィニティブ・データよりマネックス証券が作成

さて、これを今回に当てはめると、かりに豪ドル/円が77円程度で頭打ちし、その後「上がり過ぎ」の反動が入るとして、それが1~2ヶ月で5~10%程度の反落となるなら、7~8月にかけて、70~73円程度を推移しているといった計算になるが、果たしてどうか。