先週発生した窓が埋まると同時に新たに窓が発生

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永です。今回も窓についての解説になります。トランプ大統領のツイートによって株価が大きく変動している状態が続いており、今回も先週発生した窓が埋まると同時に新たに窓が発生する結果となりました。

ではいつものように、チャートを見ながら窓について確認していきたいと思います。

【図表1】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※赤丸=埋まっていない窓、青丸=埋まった窓

まず先週発生した窓の確認です。8月16日と8月19日のあいだに窓があいています。そこで重要なのが、8月26日の大幅安でこの窓を埋めたのではなく、8月27日の反発で窓を埋めたことです。

ちなみに8月26日の下落ですが、このときは8月16日と8月19日の窓を飛び越えて窓をあけて下落していますので、値段がついていないことから窓を埋めたことにはならないのです。

一方8月27日の反発は、ちょうど8月16日と8月19日のあいだの窓の価格帯で上下に値動きがあったため、窓を埋めたことになります。

そうしたなか、この2日間に新たな窓が発生しているのが分かります。そうです。8月23日と8月26日のあいだと8月26日と8月27日のあいだに新たな窓が2つ発生しているのです。

過去の値幅の範囲内で発生したコモンギャップ

では、この2つの窓はどの窓と考えればよいのでしょうか。そのヒントは、下げ止まりの水準を割り込んで始まったか、割り込む手前の水準から始まったか、にあると思われます。

なぜなら、8月26日は終値で下げ止まりの目途を割り込んで終えていますが、取引開始時は下げ止まりの目途の上で始まっており、過去の値幅の範囲内で発生した窓と考えられるからです。そのためこの窓は、コモンギャップということになります。

また、8月27日に発生している窓も8月23日と8月26日のあいだの値幅の範囲内であることから、コモンギャップと考えて良いのではないかと思われます。

ただコモンギャップとした場合に心配な点があります。それは・・・。

8月26日と8月27日にあけた窓を埋めると仮定した場合、下げ止まりの目途にもう一度接近することになると同時に、割り込むことも視野に入れておかなければならないからです。

ブレイクアウェイギャップを想定

また、割り込むときに窓があいた場合、ブレイクアウェイギャップが発生することを想定しておく必要があります。

そうなりますと、今年1月4日と1月7日のあいだにあけた窓を埋めることも考えられます。反発を安易に追いかけたり、リバウンド狙いで買ったりすることは控える必要があるということになります。

こうしたことを頭に入れ、株価が窓を埋めながらどのような値動きになっていくのかを予測し、実際の売買に役立てるようにしたいところです。