スマホ決済アプリの普及が進みつつあります。貯金や投資の仕方も変わり、貯金や投資もアプリでできるようになってきました。ジャラジャラと小銭を貯めなくても、毎日の「おつり」を活用して、貯金も投資もできる時代なのです。これのすべてがよいかと言えば、疑問が残る部分もありますが、どういったものなのかを知り、このやり方が合うという人は一度試すのも良いのではないかと思います。
おつり貯金はアプリで、知らないうちに貯められる!
今まで貯金の習慣がなかったという人でも貯められる「おつり貯金アプリ」。いろいろなアプリが出てきていますが、有名なところでは「しらたま」「finbee(フィンビー)」でしょう。利用できる銀行口座は限られていますし、クレジットカード(ブランドデビットカード含む)の決済が対象です。
どちらも、買った商品を100円、500円、1000円のいずれかで払う設定にすると、買い物で出た「おつり」を貯金してくれます。例えば、280円のコーヒーを買った場合、100円設定なら100円×3で300円払って20円のおつりが出たと考え、20円を貯金。500円の場合は220円、1000円の場合は720円といった具合で、専用口座にお金を貯めてくれます。
finbeeではおつりのほか、自分で決めたタイミングで継続的に貯金ができる「つみたて貯金」、スマートフォンで歩数を計測して設定した目標に到達した場合、またはしなかった場合に指定の金額を貯金できる「歩数貯金」、位置情報を利用し、一定の場所に行くと貯金ができる「チェックイン貯金」など、楽しい仕組みも利用できます。
おつり投資で投資デビューもできるアプリ
同じような仕組みで、おつり投資ができるアプリもあります。「トラノコ」が知られているところです。投資は難しいと思ってなかなか始められない人には向いているかもしれません。おつりのすべてを投資するのは怖いと思われる場合は、おつり額を投資するかどうか承認することができるので、それで金額をコントロールすることもできます。
アプリをダウンロードして、口座開設をすると、リスク許容度に合わせ、「小トラ」「中トラ」「大トラ」の3つの中からコースを選ぶだけで、投資の設定は終わり。運用はアプリの会社でやってくれます。
投資をするたびに「dポイント」「nanacoポイント」「ANAマイル」を貯められるのも面白いところです。また、おつりだけでなく「ジー・ポイント」「ネットマイル」「ポイントタウン」「ANAマイル」などトラノコが提携する先のポイントやマイルを、現金に交換することなく投資できる仕組みもあります。
1つデメリットを言えば、具体的な投資商品がわかりにくいというところ。「米国株式」「日本株式」「欧州債券」など大雑把なことしかわからないので、投資が分かっている人には物足りないかもしれません。
お金の管理が苦手ならアプリ貯金・投資から始めよう
こういったアプリを活用した貯金や投資は、お金の管理が苦手で、なかなか取り組めない人に最適です。
逆に、興味関心があり、始めようと思っているのに、どこで始めたら良いかと迷っている人は、投資であればネット証券で始めると良いでしょう。今では100円からの積立投資が可能な証券口座も多く、取扱商品も優れたものがそろっています。
人任せにせず、自分で商品を選んで投資を始めてみたほうが、より興味が持てるかもしれません。満足度も高くなると思います。そして、金額を徐々にあげやすかったり、目標金額に届きやすくコントロールする、非課税制度を活用するなども、ネット証券なら簡単です。
商品選びに迷う人も多いでしょうが、手数料が安いもの、投資の本で見かけた商品などから選んでみるとよいと思います。もちろん、地域や商品等の分散も考えつつ保有してほしいと思います。
お金を貯めるには、貯めようと「思っている」だけではどうにもならず、やはり「行動する」ことが大切です。今はその選択肢も広がっていますが、自分はどうすると始めやすいか、継続しやすいかを考えつつ、興味のある方法から始めると良いのではないでしょうか。