NYダウ: 21082.95  △70.53 (5/25)
NASDAQ: 6205.26  △42.23 (5/25)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は良好な小売り決算を好感した買いなどから6日続伸となりました。上昇して始まったダウ平均は上げ幅を広げると100ドル高近くまで買われ、一時は3月1日に付けた終値ベースの史上最高値(21,115ドル)まで後3ドル余りに迫る場面もありました。昼ごろに40ドル高程度まで一旦弱含んだダウ平均ですが、その後持ち直し堅調に推移すると結局70ドル高の21,082ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も10ポイント高の2,415ポイントとなり前日に続いて史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も42ポイント高の6,205ポイントとなり5月16日に付けた史上最高値を更新しています。

2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1000件増の23万4000件となったものの、市場予想ほどは悪化しませんでした。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスや情報技術、生活必需品などの9業種が上げ、一般消費財・サービスは1%近く上昇しました。一方でエネルギーと素材の2業種が下落し、エネルギーは2%近い下げとなっています。

4.個別銘柄動向
決算で売上高が市場予想を上回った家電量販店のベストバイ(BBY)や、決算が最終黒字に転じたうえ、売上高が市場予想を上回った総合小売り大手のシアーズ・ホールディングス(SHLD)が急伸しました。また、アマゾン・ドット・コム(AMZN)が一時999ドルまで買われ節目の1,000ドルに迫る場面がありました。一方で決算が減収減益で既存店売上高が大幅なマイナスとなった宝飾品のシグネット・ジュエラーズ(SIG)や、決算が市場予想を上回る減収減益となった食品大手のホーメル・フーズ(HRL)が大幅安となりました。さらに原油価格が大きく下げたことで海洋油田掘削大手のトランスオーシャン(RIG)やマラソン・オイル(MRO)が大幅安となったほか、エクソンモービル(XOM)やシェブロン(CVX)も軟調でした。

5.為替・金利等
長期金利は前日と変わらずの2.25%となりました。ドル円は111円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が続伸となったことから本日の日本市場は堅調なスタートが予想されます。しかし、東証1部の騰落レシオが156%を付けるなど短期的な過熱感が意識されていることもあって日経平均は上値の重い展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)