NYダウ: 20975.78  ▼36.50 (5/9)
NASDAQ: 6120.59  △17.93 (5/9)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は材料に乏しいなか小幅に高安まちまちとなりました。上昇して始まったダウ平均ですが、上値が伸び悩むと徐々に売りが優勢となり後場はマイナス圏での推移となりました。取引終盤で北朝鮮が核実験の実施を示唆したと伝わり下げ幅をやや広げる場面もありましたが、引けにかけて持ち直し結局36ドル安の20,975ドルと反落して取引を終えています。また、S&P500株価指数も2ポイント安の2,396ポイントと反落しています。一方で一部のハイテク株が堅調だったことでナスダック総合株価指数は17ポイント高の6,120ポイントと4日続伸となり連日で史上最高値を更新しています。

2.経済指標等
3月の米卸売在庫は前月比0.2%増となり市場予想を上回りました。一方で3月の米卸売売上高は前月比変わらずとなり市場予想を下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業やエネルギー、素材などの7業種が下げました。一方で一般消費財・サービスや資本財・サービスなどの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向
アップル(AAPL)とアマゾン・ドット・コム(AMZN)が堅調で、ともに上場来高値を更新しています。また、決算が市場予想を上回る増収増益となったホテル世界最大手のマリオット・インターナショナル(MAR)が大幅高となったほか、決算で売上高が大きく伸びた家具のネット販売を手掛けるウェイフェア(W)が急伸しました。さらに航空大手が発表した4月の旅客運送実績が良好な内容となったことで航空株が高く、ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス(UAL)とアメリカン航空(AAL)が大幅高となっています。一方、決算で最終赤字が拡大したレンタカーのハーツ・グローバル・ホールディングス(HTZ)が急落しています。決算で売上高が市場予想に届かなかった航空部品のトランスダイムグループ(TDG)も大きく下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.40%となりました。こうしたなかドル円では一段と円安が進み一時114円30銭台を付ける場面もありました。朝方は113円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
ドル円が一段と円安となっていることから本日の日本市場は反発してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が上値を伸ばし20,000円の大台を試す展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)