サンプラザ中野だー!
先週に引き続き、このコラムの上に「痩せかた上手」の宣伝を載せてもらった。ありがたい。28日に発売になるので、予約してもらえると嬉しい。

内容は、俺自身が体験した「不健康と肥満からの脱出マニュアル」だ。今の自分の状態とはいかなるものなのかを、人任せ(医者任せ)にせずに見極める事から始まった。そして様々な健康法を、文献をもとに手探りしながら自分の身体で試していった。言うなれば「自己人体実験の記録」なのである。などと書くと、小難しく聞こえる。しかし、そんな事はないのである。俺が書いているのだから。

俺は物事を簡単に単純に説明する。その様にしかできないし、それがいいと思っている。その点で特に尊敬している人がいる。マネックスの松本大社長である。何度も対談をさせていただいているが(カラオケもね)、難しい事をとてもわかりやすく解説してくださる。色々なたとえ話を織り交ぜてだ。素晴らしい。頭良き人の鑑である。

若い頃は「頭のいい人は難しい事を難しく話す」と思っていた。それがカッコいいとも思っていた。たぶんそういう時代だったのだろう。難しい事をそのまま話す人が持てはやされた。

お陰で馬鹿と利口の差が激しかった。それは知性における専制君主制といえた。つまり「一握りの利口と、その他大勢の馬鹿」という図式だ。これでは中位に利口な人が自分を「馬鹿」だとカテゴライズしてしまう。一握りの利口者だけでは、世の中が滞る。中利口や小利口にも光を当てなくては。

いまだに俺のトラウマとなっている「利口者」がいる。それは小林秀雄氏である。今はどうだか知らないが、俺が受験をした頃「小林秀雄」は必須であった。現国の試験には必ず氏の作品からの出題があった。「考へるヒント」からである。俺は「考へるヒント」を何度も読んだ。一生懸命読んだ。持てる力のすべてをそそいで読んだ、つもりだ。しかし、5ページ以上読み進めることができなかった。これは本当だ。「それ」が何を指し示すのか、どうしてもわからなくなってしまうのだ。ああーっ。俺は馬鹿だ、俺は馬鹿だー。

早稲田の法学部に二年続けて落ちたのも、小林秀雄のせいなのだ。5年前リベンジを図って買った小林秀雄の講演テープも、何度聞いても意味がわからない。俺はー、馬鹿だー!

というわけで、わかりやすい株の本(松本社長と共著)が進行中。とりあえず健康本よろしく、す。

P.S.明日で震災から8年。ご冥福を祈ります。

サンプラザ中野:数々の爆発的ヒット曲を生み出てきた「爆風スランプ」で活躍。現在はパッパラー河合と共に「スーパースランプ」として活動中。
自身のホームページでも意外な側面を見ることができる。
http://www.kk.iij4u.or.jp/~sunplaza/