下落トレンドへ転換の可能性高まるメキシコペソ/円

高金利から日本の個人投資家にも人気のあるメキシコペソ/円だが、今週(10月19日週)に入り2026年の安値を更新、一時8.5円を割り込む動きとなった。メキシコの追加利下げ観測などが理由とされるが、これにより2026年の高値、9.4円からの最大下落率はほぼ1割まで拡大した。

メキシコペソ/円の52週MA(移動平均線)は足下で8.95円だが、8.5円割れなら52週MAを5%以上と「大きく」下回る計算になる。また今週(10月19日週)も52週MA以下で推移すると、5週連続と「長く」52週MAを下回ることになる(図表1参照)。

【図表1】メキシコペソ/円と52週MA(2010年~)
出所:LSEG社データよりマネックス証券が作成

このように52週MAを「大きく」、「長く」下回る動きは、経験的にはメキシコペソ/円の下落が一時的ではなく、すでに上昇トレンドが9.4円で終わり、下落トレンドに転換した可能性が高いことを示している。そうであれば、一時的な上昇は52週MAを「大きく」、「長く」上回らない程度にとどまる可能性が高い。

以上を整理すると、メキシコペソ/円はこの先、一時的に上昇しても9円を「大きく」「長く」上回らない程度にとどまり、さらなる安値更新が続くという見通しになりそうだ。

ユーロ/円も円安から円高へトレンド転換の可能性

このような円安から円高へのトレンド転換の可能性が、メキシコペソ/円以外のクロス円でも出始めている。ユーロ/円は52週MAを先週(10月12日週)までに7週連続と「長く」下回った(図表2参照)。これもまさに、経験的には下落トレンド(円高)へ転換した可能性が高くなっていることを示す値動きだろう。

【図表2】ユーロ/円と52週MA(2000年~)
出所:LSEG社データよりマネックス証券が作成

ユーロ/円もすでに上昇トレンドが187円で終わり下落トレンドに転換したのなら、それと逆行する一時的な上昇は、足下で182.9円の52週MAを「大きく」上回らない程度にとどまり、さらなる安値更新が続くという見通しになりそうだ。

米ドル高・円安のトレンド転換は未だ確認されず

これに対して米ドル/円は、足下で157.8円の52週MAを未だ「大きく」、「長く」下回る動きとはなっていない(図表3参照)。その意味では、メキシコペソ/円やユーロ/円と異なり、米ドル/円は少なくとも52週MAとの関係からは上昇トレンド(円安)の終了が確認できない。

【図表3】米ドル/円と52週MA(2000年~)
出所:LSEG社データよりマネックス証券が作成

米ドル/円が、下落トレンド(円高)への転換の可能性が出てくるためには、例えば52週MAを5%以上と「大きく」下回ることなどが必要なので、当面は150円割れが必要という計算になりそうだ。