・8月の波乱のマーケットもようやく落ち着きを見せた。7月初めは1米ドル160円を突破したがその後1ヶ月で20円も暴落。過去最高の2007年と肩を並べるくらい投機円売りが拡大した。米ドル/円のチャートと投機筋のポジションの相関性は非常に高い。歴史的円安の正体は投機円売りバブルだったのだろう。

・米ドル/円と52週MA(移動平均線)を見ると、トレンドは米ドル安・円高に転換している可能性が非常に高い。過去の傾向から考えると、これから2年以上かけて、米ドルは2、3割は下がると考えられる。

・国際収支の構造変化によって、円高にはもうならないという考え方も一部ではあるようだが、米ドル/円の循環的な変動と国際収支の構造変化は関係がない。かつてよりも円高になりにくく、円安にはずみがつきやすい、と考えるのがいいだろう。