【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,215.89  ▼66.63 (8/3)
NASDAQ: 13,959.72  ▼13.73 (8/3)

1.概況

米国市場は長期金利の上昇が重石となり小幅に続落となりました。87ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に160ドル安まで下落した後下げ渋ると持ち直し昼前にプラスに転じました。しかし、65ドル高で伸び悩むと取引終盤にマイナスに転じ結局66ドル安の35,215ドルで取引を終え続落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も13ポイント安の13,959ポイントと3日続落となっています。

2.経済指標等

4-6月期の米労働生産性指数速報値は年率換算で前期比3.7%上昇し市場予想も上回りました。6月の米製造業受注も前月比2.3%増となり市場予想を上回りました。一方で7月の米ISM非製造業景況感指数は52.7と前月から低下し市場予想も下回りました。また、先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比6000件増の22万7000件となり市場予想と一致しています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や不動産、資本財・サービス、素材などの8業種が下げ、公益事業が2%を超える下落となったほか、不動産も1%以上下げました。一方でエネルギーと一般消費財・サービス、金融の3業種が上げ、エネルギーは1%近く上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はインテル[INTC]とシスコシステムズ[CSCO]、ナイキ[NKE]が1%以上上げました。一方でセールスフォース[CRM]とキャタピラー[CAT]が2%を超える下落となり、スリーエム[MMM]とハネウェル・インターナショナル[HON]、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]も1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体大手のクアルコム[QCOM]が決算で売上高が市場予想以上に落ち込んだことで8%を超える下落となりました。旅行予約サイトのエクスペディア[EXPE]も決算で売上高と予約総額が市場予想を下回ったことから急落し16%以上下げています。取引終了後に決算を発表したアマゾン・ドット・コム[AMZN]は売上高が市場予想を上回ったことから時間外で大きく上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.09%高い4.17%となりました。こうしたなかドル円は円高に振れ142円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安と円高を受けて軟調なスタートが予想されます。米雇用統計の発表を今晩に控え様子見になりやすいなかで押し目を拾うような動きがみられるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)