【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,029.69  △383.19 (4/13)
NASDAQ: 12,166.27  △236.94 (4/13)

1.概況

米国市場は前月から低下し市場予想を下回った米卸売物価指数(PPI)を受けて米連邦準備理事会(FRB)が利上げを近く停止するとの観測が出て大幅反発となりました。22ドル高でスタートしたダウ平均は朝方こそ前日終値を挟んで小幅にもみ合いましたが、まもなくして買いが優勢になるとその後は大きく上げ幅を広げる展開となりました。取引終盤に408ドル高まで上昇したダウ平均は結局383ドル高の34,029ドルで取引を終え反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も236ポイント高の12,166ポイントと4日ぶりに反発となりました。

2.経済指標等

3月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.5%低下し横ばいを見込んでいた市場予想を下回りました。また、先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万1000件増の23万9000件となり市場予想以上に悪化しました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産を除く10業種が上げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスと一般消費財・サービスが2%を超える上昇となったほか、情報技術も2%近く上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はIBM(IBM)とトラベラーズ(TRV)を除く28銘柄が上げました。そのなかでもアップル(AAPL)が3%を超える上昇となったほか、ウォルト・ディズニー(DIS)も3%近く上げました。ナイキ(NKE)とマイクロソフト(MSFT)、ビザ(V)も2%を上回る上昇となり、セールスフォース(CRM)とアメリカン・エキスプレス(AXP)も2%近く上げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株の上昇が目立ち、ネットフリックス(NFLX)と傘下のクラウドサービスを通じて生成人工知能(AI)を提供すると発表したアマゾン・ドット・コム(AMZN)が4%以上上げ、電気自動車のテスラ(TSLA)とフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)も3%近く上昇しました。グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)も2%以上上げています。一方でデルタ航空(DAL)が決算で1株利益が市場予想を下回ったことで1%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は米国株高を受けて相対的に安全な資産とされる米国債に売りが出て0.06%高い3.45%となりました。ドル円は132円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)