【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  33,745.69   △199.37  ( 11/18 )
NASDAQ:  11,146.06   △1.11  ( 11/18 )

1.概況

先週末の米国市場は半導体製造装置のアプライドマテリアルズ(AMAT)やカジュアル衣料大手のギャップ(GPS)の決算が市場予想を上回ったことで市場心理が改善し3日ぶりに反発しました。60ドル高でスタートしたダウ平均は直後に281ドル高まで上昇した後伸び悩むと昼過ぎにマイナスとなりましたが、5ドル安で下げ渋ると持ち直し引けにかけて再び上げ幅を広げました。結局ダウ平均は199ドル高の33,745ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も1ポイント高の11,146ポイントとなっています。

2.経済指標等

10月の米景気先行指標総合指数は前月比0.8%低下し市場予想も下回りました。一方で10月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比5.9%減の433万戸となりましたが市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、公益事業が2%近く上昇したほか、不動産とヘルスケア、生活必需品も1%以上上げています。一方でエネルギーとコミュニケーション・サービスの2業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が3%近く上げたほか、シスコシステムズ(CSCO)も2%を超える上昇となりました。メルク(MRK)とウォルマート(WMT)、アメリカン・エキスプレス(AXP)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)、IBM(IBM)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も1%以上上げ、JPモルガン・チェース(JPM)も1%近く上昇しています。一方でセールスフォース(CRM)が1%以上下げ、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も1%近く下落しました。

ダウ平均構成銘柄以外では、決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったギャップが7%を上回る上昇となりました。また、決算や業績の見通しが市場予想を上回ったアプライドマテリアルズも一時5%以上上昇しましたが、朝方の買い一巡後に伸び悩むと小幅高で取引を終えています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.07%高い3.83%となりました。ドル円は140円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の28,000円を回復することができるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)