【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 32,832.54  △29.07 (8/8)
NASDAQ: 12,644.46  ▼13.10 (8/8)

1.概況

米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は景気敏感株や消費関連株への買いが続き続伸となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)の業績下方修正を受けてハイテク株に売りが出て続落となりました。73ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に306ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むと昼過ぎにマイナスに転じました。しかし、下げ渋るとその後は前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開となり結局29ドル高の32,832ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が5ポイント安の4,140ポイントと3日続落となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も13ポイント安の12,644ポイントと続落となっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や素材、エネルギーなどの7業種が上げました。一方で情報技術や金融などの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルト・ディズニー(DIS)が2%を超える上昇となったほか、ダウ(DOW)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、メルク(MRK)も1%以上上げました。一方でJPモルガン・チェース(JPM)とビザ(V)が1%以上下げ、マクドナルド(MCD)とマイクロソフト(MSFT)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も1%近く下落しました。ダウ平均構成銘柄以外では、ゲーム向け半導体の不振で5-7月期の売上高を下方修正したエヌビディアが6%超下落しました。ビッグデータ分析のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)も決算で1株損益が赤字となったことで14%以上下げています。食肉のタイソン・フーズ(TSN)も決算で1株利益が市場予想を下回ったことで8%を上回る下落となっています。 

5.為替・金利等

長期金利は0.08%低い2.75%となりました。ドル円は135円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなり新たな買い材料に乏しいことから軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り節目の28,000円を前に底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)