【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,715.39  ▼313.26 (1/20)
NASDAQ: 14,154.02  ▼186.24 (1/20)

1.概況

米国市場は取引終盤に景気敏感株やハイテク株に売りが出て続落となりました。74ドル高でスタートしたダウ平均は長期金利の低下を好感して昼前に461ドル高まで上昇しましたが、その後伸び悩み取引終盤に急速に上げ幅を縮めるとマイナスに転じ引けにかけて下げ幅を広げました。引け間際に358ドル安まで下落したダウ平均は結局313ドル安の34,715ドルで取引を終え5日続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も186ポイント安の14,154ポイントと3日続落となりました。

2.経済指標等

1月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は23.2と前月から上昇し市場予想を上回りました。一方で2021年12月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比4.6%減の618万戸となり市場予想を下回りました。先週一週間の米新規失業保険申請件数も前週比5万5000件増の28万6000件となり改善を見込んでいた市場予想に反して悪化しています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が下げました。そのなかでも一般消費財・サービスが2%近く下落したほか、素材と情報技術、資本財・サービス、コミュニケーション・サービスも1%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が下げました。そのなかでもダウ(DOW)が3%以上下げ下落率トップとなったほか、インテル(INTC)とホーム・デポ(HD)、スリーエム(MMM)も3%近く下げています。一方で決算が市場予想を上回る増収増益となったトラベラーズ(TRV)が3%以上上げ上昇率トップとなっています。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が安くマイクロン・テクノロジー(MU)が5%を超える下落となり、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も投資判断と目標株価の引き下げを受けて5%近く下げました。クアルコム(QCOM)とエヌビディア(NVDA)、ウエスタンデジタル(WDC)も3%以上下落しています。また、フォード・モーター(F)が投資判断の引き下げを嫌気して3%を超える下落となっています。さらに取引終了後に決算を発表した動画配信のネットフリックス(NFLX)は契約者数の見通しが市場予想を下回ったことから時間外で急落となっています。 

5.為替・金利等

長期金利は0.06%低い1.80%となりました。ドル円は114円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)