日頃、何気なく使っている水道ですが、料金を気にしたことはありますか。

多くの地域では2ヶ月分まとめて請求されるので、1ヶ月あたりの料金が分かりにくいものです。また、飲食店では多くの場合、無料でお水を出されますし、洗面所も無料で使えます。

そういったことからも、水道代は高額にならないだろうというイメージを自然と持ってしまいがちです。水道代に無頓着で、毎月の水道代が高いご家庭は、お金が貯まりにくい傾向があると私は見ています。

もちろん、地域によっても料金の違いがあるでしょうから、「いくら以上なら高い」という線引きはできません。しかし、お金を貯めるには、水道代を無駄にしない暮らし方を習慣化することも効果があるのです。

水道代はなぜ高くなるのか

水道代はなぜ高くなるのでしょうか。

食器を洗っているときの出しっぱなし、シャワー浴をしているときの出しっぱなし、はたまた洗濯の回数が多いなどが原因になっていることも多いのです。

家計相談に来られるお客様の中には、タオル2~3枚だけや、Tシャツだけで洗濯機を回すなど、1日に少量の洗濯物をするために4~5回も洗濯機を使っていて水道代が家族人数に見合わないほど高額になっていたという方もいました。

水道水を節約するために、お風呂のお湯は湯船の3分の1までしか入れないとか、トイレの水を2回に1回しか流さないなど、極端な節水行動をしてほしいわけではありません。少し注意をして、使いすぎを改めるだけで、結構な節約になるものなのです。

水道代の節約には、節水グッズも効果あり

節水グッズを活用するのも1つの手段です。

例えば簡単なのは、節水シャワーヘッドの利用です。今のシャワーヘッドを節水型のものに付け替えるだけで、40~60%節水できる場合もあります。

ある商品の節約例を見ると、4人の場合で年間の水道代が12,000円ほど減ると見込めるそうです。しかもそれだけではなく、合わせて使うガス代も年間25,000円ほど減らせ、総額にするとかなりの節約効果があることが分かります。それでいて、水圧には十分配慮された作りになっているとのことで、シャワーを浴びて物足りなく感じることもないそうです。

このシャワーヘッド自体は高いものを見ればきりがありませんが、安いものは家電量販店やホームセンターなどで、2,000円前後から手に入れることができます。この程度の初期費用であれば、あっという間に元が取れるのではないでしょうか。また、取り付けも簡単です。

他にも、トイレタンクにつけるウォーターセーバーや節水バルブを使えば、年間で8,000円ほどの水道代が節約できます。トイレタンクにペットボトルを入れるという節水法もよく聞きますが、これはタンク内の部品を傷め、逆に修繕費がかかることになる可能性もありますから、お勧めできません。

トイレに使う水の量は家庭で使う水の量の28%というデータもあります。トイレの節水グッズは1,000円程度から手に入れることができ、半永久的に使えるものもありますので、こちらもすぐに元が取れるのではないでしょうか。

1人が使う水の量は1日214リットル

節水グッズを使わなくても、洗濯はお風呂の残り湯を使う、食器洗いは食器洗い乾燥機を使うということも節水・節約になります。また、水洗トイレのレバーの大小を使い分けることでも、節約効果が大きく出ます。

ところで、私たち日本人1人あたりの1日に使う水の量が平均でどれぐらいかご存知でしょうか。

東京都水道局によると平均214リットルだそうです。入浴など全て含んだ量ですが、水道を1分間流しっぱなしにすると12リットルの水が出るそうですから、水を使う行動1つ1つに結構な量を使っているということです。驚きですね。

少し細かいことではありますが、投資に回すお金を増やすためには、このような節約を意識することも大切なことです。決して無理をする必要はありませんが、習慣化できそうなことに取り組みながら、少しでも有意義に使えるお金が残るようにしたいものですね。