CEO Activism、或いはアクティビストCEOというテーマで、今日或るコンフェランスでパネルディスカッションに参加しました。アメリカでは、民間企業のCEOが、環境問題や人種差別問題などに積極的に公に発言するようになってきており、それは何故か?日本でもその流れは起こるのか?というようなテーマでした。正直云って、私はCEO Activismという言葉を知りませんでした。

私が思うに、アメリカに於いては大企業の利益額、納税額、社会に対する影響力が、日本とは桁違いで、かつそのような大企業がゴロゴロあり、これら企業が、政府の動きを待たずに、或いは政府の動きを後押しするために、率先して社会を変えるべき問題提起をして、実際の社会改革に関わっていくのが、自然なのでしょう。利益を求めるだけの資本主義の後に来たポスト資本主義の流れだという考え方もあるようですが、私には資本主義という仕組みが引き続き自由経済を牽引するエンジンであって、しかしそれはどのようなシステムにも良くない点があるように、資本主義というシステムが大きくなればなるほど、比例してその問題部分も大きくなり、それを修正するためには政府の動きを待たずに企業・経営者自らが動く方が理に叶っている、ということなのだと映り、あくまでも資本主義の発展の延長線上にあるように思われました。

翻って日本の状況を考えると、企業セクターはそんなに力強くないし、出る杭を打つ風土はあるし、言葉狩りも行われるし、政府と民間の関係も、アメリカは殴り合うような議論をしてもそれはその部屋の中だけ、というルールが浸透していますが、どうも日本は隠然たる統治の仕組みがあって、中々企業と経営者は、社会課題に対する発言をしにくい事情があったのでしょう。でもそれではいけないと思いました。本業に関することでも、その他のことでも、政府などに対して、私ももっともっと発言していこうと、今日は思ったのでした。

ところで皆さん、昨日から日経新聞の夕刊2面「人間発見」のコーナーに、当社社長清明が4日連続で取り上げられています。「半生をひもとく」とのことなので、色々興味深い話や写真も!是非ご覧下さい!