マーケットがパッとしません。何があっても、どんなに売られても、アメリカの株式市場は粘り強く戻ってきますが、日本の株式市場は悪い材料には反応するが、いい材料は見逃す、みたいな状況が続き、とにかく腰が弱いです。なんでこうなってしまったのか?様々な要因が考えられます。

例えば、アメリカでは年金の運用や、介護が必要になったような人から預かったお金は、「合理的なリターン」を求めることが法律で規定されており、合理的なリターンとはマーケット全体の平均リターンを指すと考えられるので、それは即ち全額を預金や債券に入れたら法律違反で、ちゃんと株式のETFとかも買わねばならないのです。年金を規定する法律はエリサ法と云いますが、日本の年金に関する枠組みは、このエリサ法を全て丸ごと輸入したのですが、「合理的なリターン」を求むるべし、と云う部分だけ欠落しました。

日本に於いては後見人などの行動規範も、預かったお金は基本的に元本保証型の預金などに入れることが期待されているようですから、年金を含めた日本の枠組みは、アメリカを真似ているのですが、仏作って魂入れずで、株式市場に流れるべきお金の量が、制度として少ないのです。

こんなことが、東証上場企業の平均配当利回りは2%弱で、預金や国債よりも遙かに高いにも関わらず、放置されている遠因となっているでしょう。因みにアメリカの上場企業株式平均配当利回りも日本企業のそれとほぼ同じですが、国債や債券の金利は日本は約0%、アメリカは約3%です。

日本の多くの企業は、その利益の大半を海外で稼いでいます。そして同じような世界の企業がアメリカに上場しており(例えば中国の企業など)、アメリカ株式市場のPER(株価収益率)が付いていますが、日本のそのような企業は日本に上場しており、日本株のPERが付いています。そのような会社が、日本での上場をやめて、アメリカのみに上場したらどうなるでしょうか?恐らくもっと株価は上がりますよね?

こんな議論を詰めて、上場企業や、延いては社会に対して問題意識を提示して、当該株価を上方に修正していこうという活動が、アクティビストの活動です。マネックス・アクティビスト・フォーラムは、そんなアクティビストのことを理解し、そう云う活動を日本でも広めていこうとする、マネックスにとってはド真ん中の企画です。いよいよ今週末になりました。是非、御参加下さい!