米国株式市場は昨晩大きく売られ、それにつられて日本の株式市場も今日大きく売られました。米国株式市場が売られた理由は、長期金利の上昇に対する不安からと云われています。実際そうでしょう。では何故、米国の長期金利は上がっているのでしょうか?

可能性として考えられる理由は2つ。景気が良くてインフレになりそうだから、というのと、米国という国に対する信頼が下がっているから、というものです。前者であれば、景気がいいのは米国企業にとっていいことです。後者であれば、アメリカ国のマネジメントよりも、しっかりとした米国企業のマネジメントの方が良いと考え、米株を買い、米国債を売る、という行動に投資家が出て、しかしそれが行き過ぎると調整が入る、ということなのかも知れません。

いずれの可能性においても、必ずしも米国株にマイナスばかりの状況が発生している訳ではないと考えることが出来ます。そう考えると、やはりこれは調整である可能性が高いと思います。

まして日本株に関しては、更に云うと日本企業の業績に関しては、この状況は必ずしも明らかに悪いことが発生している訳ではありません。ですから、以前から書いているように、これからも様々な問題やリスクがあり、マーケットは変動を繰り返していくでしょうが、日本企業の業績が良くて、株価のヴァリュエーションが相対的に割安である間は、慎重に見ながらも、穏やかに前向きに、マーケットを見ていきたいと思います。