1.概況
本日の日経平均は170円高の1万8333円と6日続伸しました。TOPIXやJPX日経400も上昇してそれぞれ10日続伸となりました。新興市場のマザーズ指数は5ポイント安の924ポイントと小幅に下げています。ダウ平均が連日で史上最高値を更新、ドル円が112円台まで円安に振れるなど外部環境の好転を受け、日経平均は166円高と続伸して寄り付きました。本日の日経平均は1日を通して堅調な推移となりました。前場の日経平均は高値と安値の値幅が60円ほどとやや狭い値幅で推移し、175円高で前引けをむかえました。日経平均は後場寄りから一段高になると一時は上げ幅が200円を超える場面もありました。その後はもみ合い推移となると引けにかけてやや上げ幅を縮め、結局寄り付きとほぼ同水準での大引けとなりました。東証1部の売買代金は2兆6183億円と引き続き活況でした。東証33業種は鉄鋼や輸送用機器、不動産など26業種が上昇しました。一方で医薬品や石油石炭製品など7業種が下げています。

2.個別銘柄等
円安の進行が好感され自動車各社が買われました。東証1部の売買代金トップに入ったトヨタ自動車(7203)が5%近い大幅な上げとなったほか、富士重工業(7270)、マツダ(7261)も4~5%前後の大幅高となりました。一方、足元まで大幅な上昇が目立っていた銀行各社は上昇一服となり、メガバンクでは三菱UFJ(8306)とみずほ(8411)がともに下げています。材料が出たところでは、映画「この世界の片隅に」のヒットを受け一昨日にストップ高となったテアトル(9633)が本日も売買代金10位の商いを伴って16%の大幅高となりました。一方で米国のイーライリリー(LLY)がアルツハイマー治療薬の開発を中断すると発表したことを受け、同治療薬の開発を行っているエーザイ(4523)に連想売りが出て7%超下落しました。また、大手証券が目標株価を引き上げた新日鉄住金(5401)は5.2%の大幅高となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
止まらない米国株高、円安進行を受け日経平均は続伸しました。目先のターゲットは1月4日につけた年初来高値である1万8450円となりそうです。なお、東証1部の騰落レシオは135%と一昨日から小幅に低下しています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)