【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,291.78  △322.55 (8/25)
NASDAQ: 12,639.27  △207.74 (8/25)

1.概況

米国市場はこのところ上昇基調にあった長期金利の上昇一服を受けて大幅続伸となりました。60ドル高でスタートしたダウ平均は朝方にマイナスとなる場面もありましたが、79ドル安で下げ渋ると持ち直し昼前に170ドル高近くまで上昇しました。その後一旦伸び悩むと前日終値を挟んで揉み合う展開となりましたが、まもなくして買いが優勢になると引けにかけて大きく上げ幅を広げました。引け間際に336ドル高まで上昇したダウ平均は結局322ドル高の33,291ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も207ポイント高の12,639ポイントとなっています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比2000件減の24万3000件となり悪化を見込んでいた市場予想に反して改善しました。4-6月期の米GDP改定値も年率換算で前期比0.6%減と速報値の0.9%減から上方修正され市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも素材とコミュニケーション・サービスが2%を超える上昇となったほか、情報技術と不動産、金融、資本財・サービス、一般消費財・サービス、ヘルスケアも1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中28銘柄が上げました。そのなかでもボーイング(BA)とインテル(INTC)が3%以上上昇したほか、ダウ(DOW)も3%近く上げました。キャタピラー(CAT)とJPモルガン・チェース(JPM)も2%を超える上昇となっています。一方で決算で通期の業績予想を下方修正したセールスフォース(CRM)が目標株価の引き下げが相次いだことで3%を上回る下落となり、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)も小幅に下げました。

ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株が堅調でフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)が3%を超える上昇となり、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)とアマゾン・ドット・コム(AMZN)も2%以上上げました。動画配信のネットフリックス(NFLX)も2%近く上昇しています。半導体株も高くマイクロン・テクノロジー(MU)とアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が5%近く上げ、エヌビディア(NVDA)も4%高となりました。クアルコム(QCOM)とウエスタンデジタル(WDC)も3%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.08%低い3.02%となりました。ドル円は136円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。今晩にジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を控え様子見になりやすいなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)