東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は3日続伸となりました。17円安の27,915円で寄り付いた日経平均は直後に21円安の27,910円を付けましたが、下げ渋るとプラスに転じ上げ幅を広げ10時50分前に234円高の28,167円まで上昇し199円高の28,131円で前場を終えました。223円高の28,155円でスタートした後場の日経平均は直後に192円高の28,124円を付けた後13時過ぎに257円高の28,190円を付けるなど28,100円台で推移すると結局243円高の28,175円で取引を終えています。一方で新興株は軟調で東証マザーズ指数が下落となっています。

2.個別銘柄等

第1四半期の決算を発表し、これまで不確定要因が多いとして開示してこなかった通期の業績予想を公表した日本製鉄(5401)やキッコーマン(2801)が買いを集めました。日本製鉄は製造業などの鉄鋼需要が落ち込むもののコスト抑制など構造改革の効果で通期の純利益が前期比5.9%減に止まり統合後最高益だった前期に次ぐ高水準を維持する見通しとなったことで8.3%高となり、キッコーマンも海外での業務用調味料の需要回復に加え、円安が海外事業の収益を押し上げることなどから通期の純利益が前期比4.6%増となる見通しとなったことで9.3%高となりました。また、通期の見通しを同じく未定としていた大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)もロシアのウクライナ侵攻によるチタンの需給逼迫などを受けて通期の最終損益が黒字となる見通しを発表したことで18.3%上昇しストップ高となり年初来高値を更新しています。

さらにSUMCO(3436)も3.6%高となりました。半導体需要の拡大を受けてシリコンウエハーの出荷が伸びたことなどで上期の営業利益が前年同期比で2.3倍となり会社計画や市場予想を上回ったことで大幅高となりました。

一方で血液検査機器大手のシスメックス(6869)が11.3%安となりました。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う中国・上海のロックダウンで中国事業が振るわなかったうえ、検査機器に使う半導体など部材の調達価格の高騰もあり第1四半期の営業利益が前年同期比で25.3%減となったことで売りが膨らみました。エイチ・ツー・オー リテイリング(8242)も4.0%安となりました。百貨店事業の売り上げが回復し第1四半期の営業損益は6億円を超す黒字に転換しましたが、通期予想に対する進捗率が8.3%に止まったことで業績の下振れを懸念した売りが出ました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は243円高となりました。昨日の米国市場が小幅に高安まちまちとなり新たな買い材料に乏しいことから売りが先行しましたが、下げ渋ると直ぐに上昇に転じ上げ幅を広げました。先週から回復に失敗してきた節目の28,000円を上回ってきたことから週明け以降の上値追いに期待が膨らみますが、28,000円を超えてくると押し返される展開が続いているだけに28,000円で下値を固めることができるかがまずはポイントとなりそうです。

なお、決算発表が続いていますが本日も引け後にはスズキ(7269)や三菱地所(8802)、東京海上ホールディングス(8766)などが決算を発表する予定です。また、米連邦準備理事会(FRB)による9月以降の利上げペースを探るうえで関心が高い7月の米雇用統計が日本時間の21時30分に発表される予定でマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)