【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 31,055.86 △332.26 ( 2/4 )
NASDAQ: 13,777.74 △167.20 ( 2/4 )
1.概況
米国市場は経済指標の改善や追加の経済対策への期待から上昇し、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数が史上最高値を更新しました。14ドル高でスタートしたダウ平均は大きく上げ幅を広げ昼前に300ドル高余りまで上昇した後一旦上値が伸び悩みましたが、その後も堅調に推移すると引けにかけて一段高となり引け間際には342ドル高まで上昇し結局332ドル高の31,055ドルで取引を終え4日続伸となっています。また、S&P500株価指数も41ポイント高の3,871ポイントと4日続伸となり1月25日に付けた史上最高値(3,855ポイント)を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も167ポイント高の13,777ポイントと反発しこちらも1月25日に付けた史上最高値(13,635ポイント)を上回っています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週から3万3000件減の77万9000件となり悪化を見込んでいた市場予想に反して改善しました。また、2020年12月の米製造業受注も前月比1.1%増となり市場予想を上回りました。一方で2020年10-12月期の米労働生産性指数速報値は年率換算で前期比4.8%低下し市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材を除く10業種が上げました。そのなかでも金融が2%を超える上昇となったほか、情報技術と資本財・サービス、エネルギーも1%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が上げました。そのなかでもビザ(V)とトラベラーズ(TRV)、アメリカン・エキスプレス(AXP)が4%近く上昇したほか、シスコシステムズ(CSCO)も3%以上上げました。また、アップル(AAPL)とJPモルガン・チェース(JPM)、ウォルト・ディズニー(DIS)も2%を超える上昇となっています。
ダウ平均構成銘柄以外では、巣ごもり消費で決算が大幅な増収増益となった電子商取引のイーベイ(EBAY)が5%を上回る上昇となりました。決済サービス大手のペイパル・ホールディングス(PYPL)も決算で売上高と純利益が過去最高となったことで目標株価の引き上げが相次ぎ7%を超える上昇となっています。一方で半導体のクアルコム(QCOM)が決算で売上高が市場予想を下回ったことで9%近く下げています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの1.14%となりました。ドル円は105円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。米雇用統計の発表を控え様子見となりやすいなかで日経平均が昨日の下げを取り戻すような展開となるかがポイントとなりそうです。
( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)