英ポンド／円 (137.50～144.00) 11月28日〜12月4日まで
アナリシス：
皆さん、こんにちは！ 英国下院総選挙の行方です。本日英世論調査会社ユーガブ（YouGov）の世論調査結果が出て、保守党が単独での過半数を獲得する公算が大きいと報じられました。
調査結果は保守党359議席、労働党211議席となっています。これを受け、ポンドは上昇。英ポンド／円は10月の高値を越えてきました。英ポンド／米ドルは上昇しているもののレンジ内に留まっています。
このように大きく上昇したものの、今朝、トランプ大統領が香港人権法案に署名し成立したことにより、アメリカ株や米ドル／円、クロス円は急落。英ポンド／円も141円80銭台から下落し、現在は141.40円前後となっています。
また、英国では11月26日、12月12日の総選挙に向けた有権者登録の最終日となりました。英政府によれば、締め切り前日の25日は36万6441人が登録し、総選挙実施決定後で最多を記録。過去1週間での累計は100万人を超えている上、若年層を中心に登録が急増し、今回の世代を越えた選挙への関心の高さが伺えます。
11月25日の登録者数のうち、35歳未満は計26万4306人と全体の7割超を占めています。総選挙実施に向けた法案は10月29日に下院で可決しましたが、有権者登録数は翌30日に約17万7000人と最初のピークとなり、うち11万5400人ほどが35歳未満とのこと。
2度目のピークは11月12日で、全体で15万8000人程度が登録。BBC電子版によると、この日はちょうど最大野党・労働党が若者の投票を促す選挙キャンペーンを公式フェイスブック上で行っており、35歳未満は11万人超と大半を占めました。
3度目のピークは11月22日で、30万8000人近くが登録。うち3分の2に相当する20万6000人超が35歳未満となっています。
この日は、与党・保守党のジョンソン首相、労働党のコービン党首、自由民主党のスウィンソン党首、スコットランド民族党（SNP）のスタージョン党首がBBCの番組に出演し、スタジオに集まった国民からの質問に答えました。10月24日～11月24日までの1ヶ月間で見ると、累計新規登録者数は全体で298万人に達しています。
有権者登録は11月26日深夜まででしたが、代理人投票の登録は12月4日まで可能となっています。労働党は若者からの支持率が高く、有名人が登録を促す動きも英国内で活発となっています。
今後の動きとしては、トランプ大統領の署名によって夕方以降も株価下落と円高基調が続くのか、限定的になるかが注目されます。保守党圧勝の可能性のニュースが飛び込んできた場合は、ポンド買いの動きにもなりやすいと想定します。
向こう1週間の重要指標です。
11月29日（金）
19：00 EUR・消費者物価指数
12月2日（月）
24:00 米・ISM製造業景況指数
12月4日（水）
22:15 米・ADP雇用統計
24:00 米・ISM非製造業景況指数
それでは、月足チャートです。
月足トレンドレス中段。このまま11月も陽線となり、ミドルを上抜けしていくかどうかがポイントです。
続いて、週足チャートです。
トレンドレス上段、＋2σまでゆとりあり。この7週間で揉み合いとなっていますが、このまま上昇していくのか、直近高値の141円半ばで抑えられるかの場面。下げるとしたらMA付近と想定します。
次に日足チャートです。
トレンドレス上段。保守党過半数獲得の世論調査で一旦ブレイクしたものの、その後米ドル／円の下げに吊られて、上ヒゲが出ている状態です。夕方以降、再度上昇していくのであれば、アップトレンドとみなして短期足の押し目買いを仕掛けて行きたい場面です。
最後に4時間足です。
トレンドレス上段。現在上ヒゲとなっていますが、141.520円を再び上抜けするなら、短期足を使っての押し目買い場面となります。本日141.50円近辺を上抜けしなければ、米ドル／円の動きにも注意しながら、下落するようであれば、売りポジションを持つことも考えられます。
上記の分析から、エントリーポイントとしては以下のとおりです。
予想レンジ：137.50〜144.00
メインストラテジー：
買いをするなら
・141.50円を上にブレイクしたら、短期足使って押し目でエントリー
・139.20円～139.40円, 138.60円～138.80円, 137.50円近辺まで下落したら、日足トレンドレス逆張りを根拠にエントリー
売りをするなら
・141.50円近辺もしくは、143.80円近辺の週足トレンドレス逆張りを根拠にエントリー
